昨日までの日本中国友好協会全国大会に、山口県から3名が参加しました。私以外のお二人は、年配の方で、「ゆっくり帰るから、藤本さんは早く帰りなさい。」と言っていただいて、私は一人で山口に向かいました。途中のJR名古屋駅で、松本清張著「神と野獣の日」を購入して、のぞみを乗り換えたJR広島駅に到着したころまでに全部読んでしまいました。出張先で、偶然手にする本との出会いが私は好きです。
この本は、松本清張には珍しいSFタッチの本です。Z国から東京に向かって5メガトンの核弾頭ミサイル5基が誤射された。その時、政府や国民はどう行動し、行方はどうなるかというのがストーリーです。あと43分で東京から半径12キロ以内は全滅するという臨時ニュースが流れ、首都圏は大パニックになります。米軍の迎撃ミサイルも効果がありませんでした。この作品は、昭和38年に書かれたものですが、今日的な意味が多分にあります。
今、アメリカは、敵のミサイルをどう迎撃するかに躍起になっています。その流れに日本がどっぷり乗っています。また、このような流れに乗って、国民保護法制が制定され、山口県でもそれを具体化する計画が策定されました。県の計画の中には、核攻撃を想定したものが含まれています。まさに、世界と日本は、この小説の中身を想定して動いているのです。
昨日までの日本中国友好協会の全国大会では、軍事優先の日米同盟強化の方向ではなく、平和なアジアの共同体をどう構築していくかが大切だ。その上で、日本と中国の友好関係の構築が強く求められているという話がされました。
この小説を読んで、核武装さえ辞さない日本の防衛力増強の方向に対して強い憤り覚えつつ、やはり、協会で示された方向にこそ未来があることに確信を深めながら、私は、帰りの新幹線で一人頷いていました。
今日は、上関原発計画で揺れる祝島に福江知事予定候補などと出向きます。最高裁判決もありましたが、被爆地の周辺での原発の計画はやはり断念すべきです。祝島に行っての感想は、今後のブログで報告します。
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