昨日、県の防災会議が開かれて、今後発生が予測される主な断層による地震の被害想定調査結果が報告されました。四川大地震を受けて今日的な意味でも重要な調査結果です。この調査結果を今後の防災計画に大いに生かしていかなければなりません。私も調査結果を検証しながら、県に地震対策の強化を求めていきたいと思います。
私は、昨年9月県議会でも山口県の地震対策でいくつか指摘をしました。四川大地震を受けて改めていくつかの懸念に触れておきたいと思います。
第一は、学校の耐震化の促進についてです。07年現在で、公立小中学校の耐震化率は、全国平均58・6%です。山口県の耐震化率は、全国ワースト45位で、44.7%に留まっています。また、文部科学省の調査で、震度6強の地震で倒壊の危険性が高い校舎が県下に85棟あるとされています。政府も学校の耐震化促進のために、地方自治体の補強・改築事業に対する国庫補助率引き上げなどの検討に着手したとの報道もあります。学校の耐震化に向けて、国が抜本的に地方へ財政投入することが重要です。同時に、県も市町への援助を更に拡大すべきです。私の昨年9月県議会の質問に対して、教育長は、「市町きらめき支援資金に3億円の無利子貸付枠を創設した」と答えましたが、更に、市町で学校耐震化が進むように県の援助を増やすべきです。
第二は、上関原発計画問題です。最高裁判決を受けて中電も一気呵成に計画を推進するとの報道もありますが、柏崎沖地震での東電の事故以来、県民の原発の耐震への不安が益々高まっています。柏崎刈羽原発は、今回の事故を受けて、基準地振動を450ガルから2280ガルと最大約5倍に引き上げました。
私は昨年9月県議会で指摘しましたが、山口県地震防災対策推進検討委員会の資料に、中央構造線断層帯が引き起こす地震や東南海・南海地震が発生した場合には、上関町にも影響があると想定されています。
私は原発の耐震性について県独自のチェック体制を作れと主張しました。これに、和田商工労働部長は、「必要に応じ、しっかり意見を言うべきは言うという姿勢で適切に対応してまいりたい。」と答えています。私は、まさに今が、「適切に対応する」時だと思います。チェック体制の整備を今日的に強く求めていきたと思います。
第三は、県の住宅・建築物耐震化促進事業の拡充についてです。県が作成した「山口県耐震改修促進計画」では、平成27年度までに住宅の耐震化率を90%にするとしています。現状では、県の住宅・建築物耐震化促進事業を利用して実際に、耐震診断や改修を行った戸数は、わずかです。補助基本額を上げるなどの抜本的な強化策が必要です。
山口県で、いつ大地震が起きてもおかしくない。この立場で論戦を続けます。
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