議員日誌

旧美東町土地開発公社土地取得の疑惑について

 本日、旧美東町土地開発公社の「十文字原総合開発用地」取得に関わる記者会見を県庁で、日本共産党美祢市議団と私で行いました。

 党美祢市議団の調査により、旧美東町土地開発公社・十文字原総合開発の用地は、大半が一人の個人およびその個人の親族や関係者が役員を務める法人から、通常よりも法外が価格で買収したことが判明しました。個人は通常の約2倍、法人は約10倍の価格となっています。また、該当不動産には、差し押さえや根抵当権の登記がされていました。こうして売買された十文字原の土地は、H9年3月に登記されていますが、これまで10年以上も造成工事がされずに、山林のままです。

 遡れば、この用地は、ゴルフ場開発のために、S48年に取得された経緯があります。しかし、宇部市長リコール運動などに象徴されるように水源を守る宇部市民の運動が高揚した経緯もあり、ゴルフ場としては開発に至りませんでした。その後、医療関係者が福祉施設の建設に乗り出しましたが、それも成就しませんでした。このような曰く付きの用地をなぜ、美東町は、土地開発公社を設立してまで取得したのでしょうか。疑惑は深まります。

 県の責任も重大です。公有地拡大推進法に、土地開発公社の設立や、定款の変更には知事に認可が必要と規定されています。また、知事は、土地開発公社に対して立入り調査を行う権限も有しています。更に、美東町土地開発公社の定款には、知事に毎事業年度の事業計画等を提出する規定があります。

 党県議団の調査で、県は、旧美東町土地開発公社に対し、この間、必要な立入り調査を一度も実施していないことが明らかになりました。これは、県の怠慢であり、監督責任の放棄です。

 土地開発公社は、「地域の秩序ある整備を図るために必要な公有地となるべき土地を取得及び造成する」等のために存在すると法律で規定されています。

 この土地開発公社が、差し押さえや根抵当権が登記された土地を法外な値段で購入した。購入した土地は、いまだに目的のための造成さえされていない。これらは極めて不正常なことです。

 私は、県の旧美東土地開発公社の監督責任を来る6月県議会で追及する予定です。

 更に、県の関わりで言えば、当該用地のど真ん中に、県小郡萩高地域規格道路が横断している問題も疑念を抱きます。この用地も、通常の2倍以上の価格で、県は旧美東町土地開発公社から取得しています。

 現在、小郡萩道路と中国自動車道路が、十文字で合流する工事が進捗しています。この合流点を決める際に、なぜ、県は、わざわざ、市場より高い土地を取得するルートを選択したのでしょうか。この経緯についても今後調査したいと思います。

 今日の記者会見には、各報道機関がこぞって参加しました。今日のテレビ報道や明日の新聞報道も参照しながら、党美祢市議団と美祢市民の方々と連帯し、疑惑解明を更に進めていきたいと思います。

DSCN0847.JPG

  現況の地図を示しての記者会見(左端が私)

トラックバック

コメントはまだありません

No comments yet.

コメント

コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。

メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。