議員日誌

映画「僕達急行―A列車で行こう―」

 昨日、森田芳光監督の遺作「僕達急行―A列車で行こう―」を観ました。

 全体に漂う流れが春風のようで、とても小気味いい映画でした。

 森田監督作品は、「家族ゲーム」以来、常に私の青春の横にありましたが、映画館で見たのは、「椿三十郎」程度でした。

 新しい森田作品に出会うことが出来ないことは誠に残念です。

 この映画は、「鉄道好き」の松山ケンイチ演じる小町と瑛太演じる小玉の青春ラブコメディー。

 松山ケンイチも瑛太も、今の日本映画を代表する役者ですが、今回の映画では、二人とも肩の力の抜けた役を上手に演じています。

 私の好きな女優さんの一人が貫地谷しほりさんです。今回もいい味出していました。これからも応援します。

 森田監督はこの映画に寄せて「これからの時代の人間関係は、『趣味』を通して豊かになっていくのではないか」と述べています。

 監督のこの言葉通り、二人の青年が恋と仕事と好きな事を実にバランスよくこなしています。

 これらの流れが私にとってとても小気味いいのです。

 私たちの今が、いかにあくせくしているのかが良く分かります。

 今の青年は、正社員になっても、当然、非正規社員であっても、余裕が与えられていないと聞きます。

 本来の社会は、青年に、恋と仕事と好きな事をバランスよくこなせる余裕を与えるべきだと、この映画を見て痛感しました。

 余裕が必要なのは、青年にだけではなく私たち世代にも同じことですが。

 「世の中捨てたものじゃない。そんなにあくせくせずに、楽しいこと見つけて人生エンジョイしましょう」とこの映画は訴えています。

 その訴えは声高ではなく、春風のように。

 それぞれの荷物を少し置いて、電車に乗ってうたた寝でもしたくなるような映画でした。

 森田監督、最後にすばらしい作品をありがとうございました。

 

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