昨日、スピルバーグ監督の最新作「戦火の馬」を観ました。
第一次世界大戦前後のイギリスを舞台にした少年と馬との絆の物語です。
主人公の馬「ジョーイ」は、赤い馬。額には真っ白なダイヤのマークがあり、足は白い靴下を履いたようです。
父親が酔った勢いで買ってきた馬ですが、息子のアルバードが愛情いっぱいに育てます。
長閑な農村にも軍靴の音が響きます。
馬の「ジョーイ」は軍馬へ、アルバードは軍人にならされます。
第一次世界大戦の時代は、馬が動力源です。
重い大砲を引いたり、負傷兵を運んだり、「ジョーイ」は死の淵を歩かされます。
しかし、その度に、「ジョーイ」を助ける人間が、心を冷酷にさせる戦場に於いても現れます。
最大の見せ場は、イギリス軍とドイツ軍の戦闘の中間点で、「ジョーイ」が有刺鉄線に絡まり動けなくなった所を両軍の兵士が暫し休戦をして助ける所です。
為政者に「ジョーイ」を助けた軍人の気持ちがあれば、戦争は起きないのでしょう。
アルバードも戦場で死の淵を歩かされ、負傷を負います。
戦場で、ジョーイとアルバードがどのように道を歩むのか。続きは映画館でお楽しみ下さい。
第一次世界大戦で、イギリスから100万頭の馬が海外に送られ、帰ってきたのは6万2000頭だったそうです。
この大戦で88万6000人のイギリス人男性が亡くなったそうです。戦争は、死以外の何を生みだすのでしょうか。
その事をこの映画は映像でリアルに映し出しています。眼を逸らさず、スピルバーグのメッセージを受け止めました。
スピルバーグが戦争を扱った作品としては、「シンドラーのリスト」があります。私は、「シンドラーのリスト」を凌ぐ感動を覚えました。
「ジョーイ」をはじめとして馬の演技が並大抵ではありません。馬が喜怒哀楽を見事に表しています。このような映像は初めてです。
さすが、巨匠スピルバーグです。
原作は、モーパーゴという児童文学作家によるものです。今、原作を読みはじめましたが、ジョーイの視点から描かれています。
子どもたちと一緒に読める作品です。
きっと、名作として将来に残る反戦と平和を訴える映画の誕生に喜びを感じます。
ぜひ、皆さんも映画館で「戦火の馬」をご堪能下さい。
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