ブログ

中国との軍事的緊張高める米陸軍ミサイルシステム「タイフォン」訓練は、二度と岩国で実施しないよう国に求めようと主張

 9日、総務企画委員会の二日目の審議が行われました。
 私が、二日目の委員会で質疑した主なものについて報告します。
 まず、指定管理についてです。
 山口県ひとづくり財団を引き続き、山口県セミナーパークの指定管理者とする議案が提出されました。
 指定管理者を選定するに当たり、山口県セミナーパーク指定管理者選考委員会が「山口県セミナーパークの指定管理者の選定に係る報告書」を作成しています。
 この中に、選考委員から①利用者が期待感を抱き、よりワクワクできるような魅力的な取組の検討を今後は期待したい②新規利用者層に関するニーズ把握が不十分③施設全体の稼働率が比較的低いなどの意見が出されています。
 私は、この意見を財団がどのように反映しようとしていると県は認識しているのか質しました。
 大久保政策企画課長は「報告書の意見への対応については、現在、財団において次期指定期間に向けて検討されており、県としては今後の状況を確認していきたいと考えている」と答えました。
 次に、山口県過疎地域持続的発展方針についてです。本委員会に最終案が示されました。
 最終案には、県立高校について「安心・安全で質の高い魅力ある教育環境づくりを推進」とあります。
 私は、この方針立案にあたり県教委と意見交換はしたのかと質しました。
 堀中山間・地域振興課長は「教育委員会も含め、関係する部局へ意見照会している」と答えました。
 その上で、私は、方針に、小規模校を位置づける記述が必要だと意見を述べました。
 次に、室津大島地域半島振興計画についてです。本委員会に、素案が示されました。
 素案には、「人口減少や遠距離導水により、他地域に比べ高額な水道料金となっています」との記述があります。
 私は、このような記述をした理由を質しました。
 堀課長は「対象市町からの意見を集約した結果だ」と述べました。
 私は、高い水道料金を下げる施策を具体的に明記すべきとの意見を述べました。
 次に、岩国基地問題についてです。
 第一は、米陸軍ミサイルシステム「タイフォン」についてです。
 9月24日、朝日新聞は、社説で、タイフォンについて「北京や上海も射程に入り、地域の緊張を格段に高めかねない。岩国での展開は、将来の配備に向けた地ならしではないか」と報じました。フィリピンでは、昨年4月、米軍が共同演習でタイフォンを展開させましたが、現在も撤去されずに事実上の常設態勢となっています。
 基地の基本姿勢は「周辺環境が現状より悪化することとなる場合及び十分な安心・安全対策が講じられると認められない場合には、それを容認できないという立場」としています。
 6日、中国の戦闘機が日本の戦闘機にレーダー照射したとの報道もあります。
 私は、一般質問で、「タイフォン」は、再び岩国基地での訓練をしないように求めるべきと質しました。
 田中総務部理事は「お示しの訓練は、国の専管事項である外交・防衛政策の一環として行われるものであり、地方自治体である県として、その是非について、見解を申し述べる立場にないことから、国に、実施しないよう求める考えはない」と答えました。
 私は「北京が射程に入るミサイルが岩国基地で訓練を行うということは、日中の軍事的緊張を格段に高めることになりになる。ひいては、岩国地域=周辺環境が現状より悪化することになる。この訓練は、容認できないと抗議すべきだ。」と質しました。
 古谷岩国基地対策室次長は「国からの説明により、展開訓練によって環境が悪化するとは考えていない」と答えました。
 第二は、港湾施設の利用についてです。
 私の2005年9月県議会の質問への回答は「港湾施設は、従来どおり、燃料並びに補給物資等の積卸を行うためのもので、大型艦船停泊のために建設されたものではない」と答えました。
 この程、自衛隊潜水艦の岩国基地への寄港は「模擬の魚雷を積み込む訓練が行われた」と報じられています。
 私は、岩国基地の港湾施設を使用した軍事訓練は、国のこれまでの説明を越えたものではないかと質しました。
 古谷室次長は「訓練の実施は、国の専管事項であるので、その是非について、見解を申し述べる立場にない」と答えました。
 第三は、燃料施設についてです。
 まず、燃料タンクについてです。
 私の一般質問に、田中総務部理事は「このたびの燃料タンクは、既存の1万バレルのタンク3基を解体し、7.2万バレル1基のタンク1基を新設するものと聞いている」と答えました。
 私は、「2022年の報道では、1万バレルのタンク3基を5万バレルのタンク3基にする計画と報じらられた。新しいタンクは、1基で7.2万バレルか」と質しました。
 古谷室次長は「新たなタンクは1基7.2万バレルだと認識している」と答えました。
 私は、「既存3バレルから7.2万バレルになるということは、タンクが2倍以上に拡大されることになる。沖合移設は、基地機能の代替だという国の説明から逸脱したものではないか」と質しました。
 古谷室次長は「県としては、引き続き情報収集に努め、基地周辺住民の生活環境に影響があるなど問題があれば、地元市町と連携し、適切に対応したい」と答えました。
 次に、燃油ふ頭の建設についてです。
 令和3年度の米陸軍工兵隊日本地区の資料に岩国基地に「T5燃料タンカーを収容するための燃料ふ頭を追加する工事」があります。別の資料にも、岩国基地に燃油ふ頭が建設される計画があり、発注時期は、23年度第3四半期とあります。
 更に、24年6月30日現在と米国の「議会への報告書」という文書に、「不公正かつ不合理な入札であったため不成立となった」「24年第4四半期に受注する予定」とあります。
 燃油ふ頭の状況についての私の質問に、古谷室次長は「国から、契約に至らなかったとの報告を受けている。いずれにしても情報収集に努める」と答えました。
 次にF35についてです。
 古谷室次長は「11月18日、国からは、F35Bのローテンション部隊がアメリカアリゾナ州ユマ基地に、帰還したとの報告を受けた」と報告しました。
 私は、「岩国基地には、VMFA242、VMFA121の常設2部隊のF35Bと、VMFA232のFA18Dのローテーション部隊になったということか」と質しました。
 古谷室次長は「その通りだと認識している」と答えました。
 次にF16戦闘機についてです。
 7月に行われた米軍主催訓練「レゾリュート・フォース・パシフィック」において、F16戦闘機8機が岩国基地に飛来しました。
 12月1日、岩国基地からF16戦闘機が嘉手納基地に飛来したとの報道がありました。
 私は「米軍主催訓練終了後も、F16戦闘機が、岩国基地に留まったという事実はないのか」質しました。
 古谷室次長は「レゾリュート・フォース・パシフィックは8月4日で終了した。その後、F16戦闘機が、岩国基地に一時的に展開された等の情報はない。」と答えました。
 次に、FCLPについてです。
 私は、①岩国市門前共用会館②岩国市旭会館③岩国市車町第一街区公園④岩国市立由宇小学校の各地点におけるFCLP時のWECPNL値(以下W値)の最高値を示してほしいと質しました。
 古谷室次長は「①71.4②83.6③79.3④67.5」と答えました。
 私は、「昨年度の4地点のW値をFCLP時の数値が全て上回っている。FCLPは二度と岩国基地で行われないよう私からも強く要望する」と訴えました。
 私は、「空母艦載機部隊が、11月12月に岩国基地に帰還するとの報道がある。帰還の状況と騒音の状況はどうか」と質しました。
 古谷室次長は「国から12月4日にから、空母艦載機部隊の岩国基地への帰還が始まったとの報告を受けている。12月の騒音については、岩国市に多くの苦情が寄せられているとの報告は受けていない」と答えました。

トラックバック

コメントはまだありません

No comments yet.

コメント

コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。

メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。