日本共産党県委員会は、20日、様々な問題で、省庁に要望書を提出し、懇談を行いました。今日は、宇宙監視レーダーに係る要望書に関するやり取りについて報告します。
要望項目の1は、「防衛省は、2025年度予算案において、第二宇宙作戦隊(航空自衛隊防府北基地)に『より多様な電磁波環境の把握能力を強化するため、低軌道の衛星の電磁波環境や妨害状況を把握する能力を向上させた衛星妨害状況把握装置を取得』するとしていた。同装置の取得・配置は完了しているのか」です。
防衛省の担当者は、「今年度、新たな衛星妨害状況把握装置1式を、取得する予定である。今後、宇宙作戦隊のある府中・防府北基地・宇宙監視レーダーのいずれかに装備1式を配備することになる。現時点で、配備の場所や時期は未定である。」などと答えました。新たな衛星妨害状況把握装置が、山陽小野田市の宇宙監視レーダー基地内に配備される可能性があることが分かりました。
要望項目の2は、「中谷元防衛大臣が7月28日、『第二宇宙作戦隊』(航空自衛隊防府北基地)と宇宙監視レーダー(山陽小野田市)を視察し、記者会見した際『衛星妨害状況把握装置とSSAレーダーを視察した』と述べている、旧来の衛星妨害状況把握装置も山口県内に配備されているのか、そうであれば、どの基地に配置されているのか。」です。
防衛省の担当者は、「令和2年度に予算要望し、衛星妨害状況把握装置を搭載した車両3式を令和5年度に配備した。令和3年、令和4年に予算要求し、同車両3式を令和6年に配備した。車両は1式約28億円である。製造したメーカーは、MHIだ。」などと答えました。防府北基地に、6式の衛星妨害状況把握装置を搭載した車両が配備されていることを初めて知りました。
要望項目の3は、「防衛省は、2026年度までにSDA衛星の導入に向けた取組を進めるとしているが、山陽小野田市の宇宙監視レーダー(SSAレーダー)は、SDA衛星の電波を受信することはないのか。」です。
防衛省の担当者は「SDA衛星の電波をSSAレーダーで受信することはない。SDAレーダーの受信は、府中になると思われる。」などと答えました。
要望項目の4は「衛星妨害状況把握装置の配置やSDA衛星の打ち上げなど、『防衛省の『宇宙交通管理に関する取組』が本格化する中で、山陽小野田市で運用されている『宇宙監視レーダー』の重要性が増え、防府北基地に配備された『第二宇宙作戦隊』も増強の一途をたどっている。こうした状況の下で、防衛省が進める『宇宙交通管理に関する取組』については、山陽小野田、防府両市はもとより地元住民に対しても、丁寧な説明を行う機会が必要ではないか。』です。
私は、「衛星妨害状況把握装置が山陽小野田市の宇宙監視レーダーに配備された場合には、防衛省は、住民説明会を開催すべきだ」と質しました。
防衛省の担当者は、「地元自治体などから要請があれば、住民説明会の開催を前向きに検討したい。」と答えました。
私は、「防府北基地内に衛星妨害状況把握装置を搭載した車両が6式配備されていることを、防府市民はほとんど知らない状況だ。防府北基地の第二作戦隊の任務や役割、配備の内容などについて、住民説明会を開催すべきだ。」と質しました。
防衛省の担当者は、「地元自治体などからの要請があれば、住民説明会の開催を前向きに検討したい。」と答えました。
この点での防衛省の担当者の答弁は重大です。
山陽小野田市、防府市、山口県は、自衛隊に、地元説明会の開催を求めるべきです。
県内で、宇宙分野での軍事基地化が拡大されています。引き続き、この問題を調査し、県議会で取り上げていきたいと思います。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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