私は、6月県議会で、特定利用空港について、国は、「総合的な防衛体制の強化に資する公共インフラ整備に関するQアンドA」で、「武力攻撃事態のような有事の利用を対象とするものではない」と説明していることを取り上げました。
その上で、高知県が、武力攻撃事態、武力攻撃予測事態以外の「存立危機事態」や「重要影響事態」いわゆる「グレーゾーン事態」が含まれるのかと国に照会し、国は、「高知県が言うとおりだ」と答えました。
昨日、この問題で、県港湾課からヒアリングを受ける中で、前述した国が作成したQアンドAの中に、「Q9『国民の生命・財産を守る上で緊急性が高い場合又は航空機の飛行や艦船の航行の安全を確保する上で緊急性が高い場合』とはどのような場合ですか?(A)〇『国民の生命・財産を守る上で緊急性が高い場合』としては、例えば、災害時において救援部隊の派遣が必要な場合や弾道ミサイル対処を想定しています。」
ここにある「弾道ミサイル対処」とはどのような場合でしょうか。
内閣府国民保護ポータルサイトには、武力攻撃事態の類型ごとの特徴の一つとして「弾道ミサイル攻撃の場合」を含めています。弾道ミサイル対処とは、武力攻撃事態の類型の一つと言えるのではないでしょうか。そうなると、特定利用空港は、武力攻撃事態を想定していると言えるのではないかと思います。
この辺りを県は、国に確認すべきだと思います。
もう一つ、「総合的な防衛体制の強化に資する研究開発及び公共インフラ整備に関する関係閣僚会議(令和5年12月18日)公表資料(資料2)」に、特定利用空港・港湾の指定のニーズとして、「必要な場合、以下のような活動を行う」とあり、自衛隊は「航空優勢を確保し、我が国に侵攻する部隊の接近・上陸を阻止」とあります。この資料は、特定利用空港・港湾は、武力攻撃事態なども想定していることを示す文書ではないかと思います。
この点についても、県は、国に確認すべきだと思います。
更に、先述した国のQアンドAに、「Q7既に自衛隊や海上保安庁が訓練を実施している空港・港湾であっても、検討の対象になっていないものはありかすか?ある場合、それはなぜですか?(A)〇この取組において、空港・港湾の対象候補を選定するにあっては、例えば、・島しょが広い範囲にわたり存在する南西諸島や、・部隊等の所在地の近傍の地域に所在するなど、それぞれの空港・港湾などの特性に着目し、その整備状況等も踏まえて選定しています。」
昨日、港湾課の職員に、山口宇部空港を特定利用空港に選定する理由として国から、どこの部隊等の所在地と近傍だからなどの説明を受けているかの問うたのに対し、職員は「国から具体的な部隊等の名前などの説明は受けてない」と答えました。
県は、国から十分な選定理由について質すべきだと思います。
山口宇部空港を特定利用空港にすることで、有事の際に使用される可能性が否定できないことなどが明らかになりました。
これらの問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
No comments yet.
コメント公開は承認制になっています。公開までに時間がかかることがあります。
内容によっては公開されないこともあります。
メールアドレスなどの個人情報は、お問い合せへの返信や、臨時のお知らせ・ご案内などにのみ使用いたします。また、ご意見・ご相談の内容は、HPや宣伝物において匿名でご紹介することがあります。あらかじめご了承ください。