3日付しんぶん赤旗は、米空軍が、昨年11月のオスプレイの屋久島沖での事故について、報告書を公表したと次のように報じました。
「米空軍は、1日、昨年11月29日に鹿児島・屋久島沖で横田基地(東京都)所属の特殊作戦CV22オスプレイが墜落し、乗組員8人が死亡した事故に関する調査報告書を公表しました。墜落の主な原因として①左右それぞれのエンジンで動力をプロペラに伝達するプロップローター・ギアボックス(PRGB)のうち左側が破損し、動力が伝わらなくなった②警告灯が何度も点灯したものの、操縦士が無視して飛行を継続したーの2点をあげました。報告書によると、事故機は11月29日午前、訓練のため同基地を離陸しました。岩国基地(山口県)を経由し、嘉手納基地(沖縄県)に向けて飛行していたところ、PRGB内の不具合を示す警告灯が表示。警告灯は断続的に5回表示しましたが、操縦士はこれを無視して飛行継続を判断しました。さらに、緊急着陸を指示する警告灯が表示。事故機は屋久島へ進路を変えました。午後2時40分ごろ、屋久島空港への最終進入時、高度約240メートル地点で、左側のPRGBが破損。機体は制御不能となり、左側に2回転して海面に墜落しました。報告書はPRGBの破損について、内部の歯車の一つ(ハイスピード・ピニオンギア)にひびが入り、破断。その破片が他の歯車の間に挟まり、歯車が摩耗したことで動力が伝わらなくなったとしています。ただ故障の根本的な原因は『特定できなかった』としており、今後の再発防止策も示されていません。にもかかわらず、林芳正官房長官は2日の記者会見で、『これらの事故原因に対応した各種の安全対策の措置を講じることで、同様の事故を予防対処することが可能だ』と断定。国内でのオスプレイ飛行を推進する立場を示しました。」
「1面報道のように、米空軍は1日、横田基地(東京都)所属の特殊作戦機CVオスプレイ墜落事故(昨年11月29日)に関する報告書を公表しました。①両翼のうち、左側のプロペラに動力を伝えるギアボックス(PRGB)が破損し、動力が伝わらなくなった②警告灯が繰り返し表示されたのに、操縦士が飛行を継続したーというものです。しかし、報告書が示したのは事故の『要因』であり、根本的な原因は明らかにされていません。日本政府は2日、関係自治体に報告書の概要を説明。米軍は①必要に応じPRGBを交換②飛行マニュアルを整理・追加③一定の時間内に着陸できる飛行ルートを設定ーといった安全対策を取っているとして、全面的な飛行再開を推進する姿勢を示しましたが、これらは対処療法でしかありません。しかも、これらの対策は報告書には明記されておらず、日本政府の『口約束』でしかありません。とりわけ深刻なのは、同様の事故が陸上自衛隊のオスプレイでも起こりうることです。報告書によると、PRGBの破損は、内部にあるギア(歯車)が破断して金属片が発生し、別の歯車に挟まり、摩耗してエンジンから動力を伝達できなくなったものです。陸自オスプレイでも昨年8月、静岡県沖を飛行中、センサーがPRGB内の金属片を感知。予防着陸しました。また、沖縄県に配備されている米海兵隊MV22オスプレイでも同様の事故は起こりえますが、木原稔防衛相は2日の記者会見で、『飛行制御を求める考えはない』と明言しました。今回の事故は、オスプレイの構造的欠陥をあらためて示しました。PRGBの破損で左側エンジンの動力がプロペラに伝わらなくなって墜落したというものですが、2基のエンジンを有した航空機で、片方の動力を失ってもただちに墜落することはありません。しかし、オスプレイはエンジンが翼の先端に取り付けられているため、片方の動力が失われると、あっという間にバランスを崩し、制御不能となります。年内には、新たに海軍オスプレイも配備が狙われていますが、いま何より重要なのは、欠陥機オスプレイの全機撤去です。(横田基地の撤去を求める西多摩の会代表 奥富喜一さん)ギアが破損した原因が特定されていないという、いつまた墜落事故が起こるかわからない状態で飛ばし続けるなんてとんでもない。7月の横田基地での飛行再開以降、当初の1機から2機編成になっています。オスプレイは2機編成が通常運用で、本格的な運用に戻そうとしていると考えられます。市民の立場から怒り心頭です。それなのに政府は何の手も打たないまま放置しています。報告書に今後の予防対処が記されていないのに、林芳正官房長官は『同様の事故を予防対処することが可能』だと言う。本当にふざけた話で、米軍の言いなり、何でもOK。許せません。」
記事には、2日、日本政府は、関係自治体に報告書の概要を説明したとあります。
山口県に政府からの説明があったのか、あったのならどのような説明であり、県はどう答えたのか、明日にでも県に照会したいと思います。
更に、米軍岩国基地に年内にも海軍のオスプレイ配備が計画されています。
今、岩国市と山口県は、国に、詳細な内容を照会しているところです。
岩国市と県は、国の説明が不十分なら、配備拒否を求めるべきです。
記事の最後にある、欠陥機オスプレイの全機撤去が必要だと私も考えます。
この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
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