11月25・26日に山口県で日本母親大会in山口が開催されます。
25日は、周南市出身の室蘭工業大学教授である清末愛砂さんが講師で「あらたな戦前に抗するー小さな幸せを支える尊厳がおびやかされない社会をめざして」と題する記念講演が、13時からKDDI維新ホール・メインホールで行われます。
26日は、分科会と特別企画が行われます。
特別企画は、「金子みすゞが伝えたかったこと」と題して、作家の松本侑子さんが講演をされます。
特別企画の中で、なんと私が20分弱お話しをさせていただく時間をいただきました。
私が、ブログで、金子みすゞの事を書いているのを読んでいただいた主催者の方の推薦で、このような機会をいただきました。とても光栄です。
私は、「みすゞと雅輔」「金子みすゞと詩の王国」の著者である松本侑子さんと同じ舞台に立てることが夢のようです。しっかり準備をして臨みたいと思います。
私は、現時点「ジェンダーの視点から考えるみすゞの死と私たちの未来」という題目でお話しをさせていただこうと考えています。
みすゞの死の部分は、まさに松本侑子さんの著書を参考にして、①戦争に向かう時代で童謡を発表できる場が減ってきたこととみすゞは活躍するが詩集が出版されない状況②夫からうつされた性病の悪化③戦前に女性に親権はなく娘を夫に渡す前夜での自死であった、など女性が置かれたジェンダー不平等の状況がみすゞを死に追いやったことをお話ししたいと思います。
みすゞが亡くなって93年が経過する現在でも、コロナ禍で女性の自死が増加することや男女の賃金格差が残る、女性の議員が少ないなど、ジェンダー不平等の時代は続いていると言えます。
一方で、ジェンダーから考える私たちの未来については、川田忠明さんの「市民とジェンダーの核軍縮ー核兵器禁止条約で変える世界ー」を参考に、ジェンダー平等社会が平和を築くという話で終わりたいと思っています。
金子みすゞの詩に大漁があります。
・・・
大漁
朝焼小焼だ
大漁だ
大羽鰮の
大漁だ。
浜は祭りの
ようだけど
海のなかでは
何万の
鰮のとむらい
するだろう。
・・・
川田忠明さんは著書の中で次のように述べています。
「人間の歴史は、戦争の誕生と性差別の誕生が深い関係にあることを示しています。戦争がなかった太古の時代には、今日のような性差別もありませんでした。したがって平和運動にとって、その究極の目標である戦争のない世界は、性差別のない世界でもあるのです。それを達成するには、この運動への男女の平等な参加、とりわけ女性の参加の拡大が欠かせません。」
「大漁」を書いたみすゞは、争いを憎んでいたと思います。
童謡が衰退し、唱歌ばかりがもてはやされる時代に疑問を持っていたと思います。
離婚しても母親が娘と一緒に暮らせる社会、女性作家が自由に活躍できる社会を望んていたと思います。
今日、「新しい戦前」と言われる時代になりました。
敵基地攻撃能力を日本が保有することで、偶発的な紛争が戦争に発展しかねない情勢です。
みすゞの生きたジェンダー不平等の時代を乗り越え、ジェンダー平等の平和な社会の実現こそ、みすゞが望み、私たちが望む社会だと信じます。
戦争は、ジェンダー不平等を生む温床です。
平和こそ、ジェンダー平等を生む温床です。
多様性を持った全ての生き物が共存できる平和な社会とは何かを、これからも、みすゞの詩から学んでいきたと思います。
11月の日本母親大会を目指し、私もしっかり準備し、話の内容を精査していきたいと思います。
11月25・26日の日本母親大会IN山口へ多くの皆さんの参加をお待ちしています。
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