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国の新たな生物多様性国家戦略が策定を受け県は「生物多様性やまぐち戦略」見直しへ

 3月31日、日本経済新聞は、生物多様性国家戦略について次のように報じました。
 「政府は、31日、生物多様性の保全と持続可能な利用を進める新たな国家戦略を閣議決定した。環境省と企業、経済団体の連携を強化して2030年までに陸域と海域の各30%の保全をめざす。自然に配慮した企業経営を促し経済成長にもつなげる。1995年に初めて国家戦略ができてから今回で6回目の策定となる。改定は11年ぶり。22年12月の国連の生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で採択した世界目標『昆明・モントリオール生物多様性枠組み』を踏まえた。各国は次のCOP16までに国際戦略の策定が求められている。30年に向けた目標として、自然を回復軌道に乗せるため生物多様性の損失を止めて反転させるネイチャーポジティブ(自然再興)の実現を掲げた。『生物系の健全性の回復』『自然を活用した社会課題の解決』など5つの基本戦略を定めた。23年度中に企業による生物多様性の保全や持続的な利用を促す『ネイチャーポジティブ経済移行戦略(仮称)』を策定し、国内の経済成長や雇用創出の影響も分析する。世界経済フォーラム(WEF)はネイチャーポジティブ経済への移行で30年までに世界で約4億人の雇用が生まれると指摘する。生態系を保全する企業に投資が集まる環境を整える。国内企業に対して国際組織『自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)』が23年9月にも公表する情報開示枠組みへの対応も促す。23年4月から生物多様性を保全する民有地などを『自然共生サイト』として年内に100カ所以上の登録をめざす。22年に企業などと発足した『生物多様性の「ための30by30アライアンス』で協力を呼びかける。同アライアンスの参加者数を23年3月10日時点の400から25年までに500に引き上げ、目標の達成と同時に企業価値の向上や地域活性化につなげる。30年までに陸域と海域の各30%を保全する『30by30』の世界目標に対し、日本は国立公園など陸20.5%、海13.3%にとどまる。環境省は国立公園の拡大には限界があり、目標達成には民間の取り組みが欠かせないとみる。」
 改定された「生物多様性国家戦略」で地方公共団体の役割、とりわけ都道府県の役割について次のように述べています。
 「都道府県には市町村を超えた生態系ネットワークの構築や人的ネットワークの形成等のより広域的な取組や市町村間の連携促進、更には市町村の取組に対する人的・技術的・資金的支援等において重要な役割を果たすことが期待される。」
 基本戦略1に位置付けられている「30by30目標」について次のように述べています。
 「都道府県レベルでの目標を設定し、都道府県立自然公園や条例に基づく保護地域はもちろん、より地域に根差した地域住民に大切にされている里山やビオトーブ、境内地、都市緑地等を、地域住民や地域の企業等と一体となって保全することが期待される。都道府県においては、域内に占める保全地域の割合が異なる市町村間での連携した目標設定や取組の促進や、地域の実情に応じたノウハウや情報の蓄積、更には人的ネットワークの構築が期待される。」
 基本戦略2の自然を活用した社会課題の解決については次のように述べています。
 「都道府県が有する広域的な知見を、市町村の有する地域に特化した情報と組み合わせることにより、効果的な空間計画の作成やその実施の促進が期待される。」
 基本戦略3の生物多様性と経済の統合については、次のように述べています。
 「地域経済の活性化を後押ししていくことが期待される。」
 基本戦略4の一人一人の行動変容については次のように述べています。
 「教育機関の活動に係る支援や指導を行うことが期待される。」
 基本戦略5の生物多様性地域戦略については次のように述べられています。
 「生物多様性地域戦略を策定する際には、地域に根差した生物多様性に関する取組を位置づけるとともに、世界目標や本戦略の目標達成に貢献する目標を設定し、その進捗や成果を、国を含め広く共有することが期待される。」

 私は、2月県議会で、生物多様性国家戦略の改定が行われた場合、「生物多様性やまぐち戦略」を改定すべきと質しました。

 藤田環境生活部長は「国家戦略を受けて、県の戦略を見直す」と答えました。 

 新たな生物多様性国家戦略の制定を受けて、山口県がどのように「生物多様性やまぐち戦略」改定するのか質していきたいと思います。

 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

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