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高齢者施設等のクラスター防止対策とPCR検査の拡充求め知事へ要請

 日本共産党山口県議団(木佐木大助団長)と日本共産党宇部市議団(荒川憲幸団長)は、9日、「高齢者施設等のクラスター防止対策とPCR検査の拡充を求める要請」を村岡嗣政山口県知事に行いました。

 荒川憲幸日本共産党宇部市議団長が要望書を渡す(荒川団長の右横が私)

 宇部市船木の「扶老会病院」(精神科・一般50、療養116、認知症108の計274床)で、1月18日、発生が確認された新型コロナの集団感染は、日を追うごとに広がり、2週間を経過した現在も感染者が確認されるなど、収束の目途がつかない状況です。陽性者数は、2月9日現在、191人に達しています。
 同病院の入院患者と職員及び家族はもとより、周辺地域の住民の不安も高まる中、日本共産党県議団と同宇部市議団は、次の点について要請を行いました。
1、扶老会病院において新型コロナ感染が拡大した経緯とその要因、県が講じてきた対応策について明らかにすること。
2、厚労省の事務連絡「高齢者施設等への重点的な検査の徹底について(要請)」(2020年11月19日付)にある「 高齢者施設等の入所者又は介護従事者等で発熱等の症状を呈する者については、必ず検査を実施すること。当該検査の結果、陽性が判明した場合には、当該施設の入所者及び従事者の全員に対して原則として検査を実施すること」に沿ったPCR検査の実施実績を明らかにすること。
3、扶老会病院での集団感染を教訓に、①医療機関、介護施設など、クラスターが発生すると多大な影響が出る施設等に「危機管理対応マニュアル」の徹底を改めて求めること。②入所者、従事者全員を対象にした「社会的検査」を行うこと。その際、保健所の負担を軽減するため、民間機関も活用した「自主検査」も併用すること。
4、新型コロナ感染者の治療、看護にあたる医療従事者が家族への感染防止のため、ホテルなどに宿泊する場合は、その経費を全額補てんすること。
 要望書を受け取った県新型コロナウイルス感染症対策室の担当者は、要望項目1について次のように答えました。
 「感染拡大の要因には、日常的な共用スペースの利用や入院患者の特性などがある。県では、扶老会病院に県のクラスター対策チームやDMATを派遣するとともに、医師や看護師を確保して感染症対策に対応している。扶老会病院への支援体制は、今後も維持して対応していく。1以外の項目は後日、文書で回答したい。」と答えました。
 私は、「扶老会病院でのPCR検査の実施状況について」質問しました。
 担当者は、「全ての入院患者と職員(約450名)に一斉検査を実施するとともに、現在も、医療スタッフに定期検査を実施している。陰性者とゾーンを分けた上、軽症者は院内、中程度以上は確保した病床に転院して対応している。」と答えました。
 私は、「扶老会病院で陽性患者さんに対応するにあたっての費用は、国の緊急包括支援交付金の適応にならないのか。また、対応する医療スタッフが、宿泊施設を利用した場合の費用は、国の緊急包括支援交付金の適応にならないのか。」と質しました。
 担当者は、「扶老会病院で陽性患者さんに対応する経費が、緊急包括支援交付金の対象になるかは後日回答する。陽性患者さんに対応する医療スタッフが宿泊施設を利用した場合の費用は、緊急包括支援交付金の対象になるものと考えている。」と答えました。
 日本共産党宇部市議団からは、扶老会病院への県の支援に感謝の声が出されていることが紹介され、「扶老会病院の医療スタッフが、他の医療機関を利用した際、受診拒否があったとの問題も生じている。この問題についてもしっかり対応してほしい。」との要望が出されました。
 入所者と医療スタッフで約450人に対して、191人の陽性患者が発生した今回のクラスターは県内最大級のものです。
 収束に向けて県の支援の継続は評価しつつ、今回の事案を教訓にした県内の医療機関や高齢者施設などに対する感染防止マニュアルを策定することや、感染リスクの高い高齢者施設等の関係者への定期的なPCR検査の実施を引き続き、求めていきたいと思います。
 感染リスクの高い施設でのクラスター発生に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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