昨日、山口市内で行われた「山口県障がい児教育を進める会総会」に参加しました。
この会は、県内で障がい児教育に携わっている先生や保護者の皆さんで組織されている団体です。
私は、昨年から会員となり、総会や県行政との交渉などに参加しています。
私は、大学で、特別支援学校教諭の資格を取りました。宇部総合支援学校(当時、宇部養護学校)で教育実習したことを昨日のように思い出します。35年も前になりますので、その当時の児童は、45歳位ですね。
これから、教育現場で実践をすることは叶いませんが、記念講演をされた山本祐三会長のお話に心打たれました。山本先生は、特別支援学校で20年以上教育実践された経験があります。
山本先生は、記念講演の中で、「ナオ君」の話をされました。
ナオくんは、地元の小学校で学んでいました。地元の小学校でのナオくんは、大声で「ギャー」と言ったり、家では、「おねしょ」が続くなどいわゆる「問題行動」が見られました。
総合支援学校に転校したナオくんの担任になった山本先生。ナオくんの行動を見て山本先生は気づきます。
ナオくんは、ノコギリなどの道具を使うときに充実感のある表情になることに山本先生は気づきます。
ナオくんが外で木を切る行動が大好きで、山本先生は、同行します。
ある雨の降る日、ナオくんは、山本先生が外に出るときに着るジャンバーを持って先生に渡そうとします。
それ以来、ナオくんは、山本先生に、少しづつ、自分の気持ちが表現できるようになりました。
その頃から、家で、「おねしょ」したり、「机に脚を上げたり」する行動が少なくなったとお母さんが話しておられました。
山本先生はこの教育実践から次のことを語ります。
「あたりまえのことですが、障害の重い子どもたちもちゃんと自分の気持ちや感情があります。しかし、それが回りになかなか読み取ってもらえず、支援する大人の思いが子どもの気持ちや感情に裏付けられない場合が多いように感じるのです。」
「障害の重い子どもたちの教育は、何より子ども自身が『分かって、自分の気持ちで主体的に生活できる』日常を造り上げていくことにあるように思います。」
私は、4人の子どもの親として、「大人の思いが子どもの気持ちや感情に裏付けされていない」場面があることを痛感しました。
また、子ども自身に「『分かって、自分の気持ちで主体的に生活できる』日常」を与えられていない場面があることを痛感しました。
それは、我が家の問題だけではなく、障がいのあるなしに関係なく、全ての子どもを取り巻く社会全体に、「子ども自身『分かって、自分の気持ちで主体的に生活できる』日常」を与えられていない場面があることを痛感しました。
教育実践家ではない、政治家として、私は、せめて、先生方が、子どもたちを見つめる余裕を増やす教育環境の整備が必要だと感じました。
通常学級を少人数学級にすること、特別支援学校に設置基準を作ること、このことが急がれていることを山本先生の講演を聞きながら痛感しました。
35年前に宇部総合支援学校で教育実習をした時の事を思い出しながら、山本先生の記念講演を聞きました。
特別支援教育に関する皆さんの様々な要望をお聞かせ下さい。
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