県の許可を受け、中国電力は、11月4日からボーリング調査を開始すると地元に通知してきました。
菅政権は、「原発の新増設は想定していない」との安倍政権のスタンスを堅持しています。この度の中国電力のボーリング調査は、原発新設の見通しが全く立たない中行われるもので、許されるものではありません。改めて、ボーリング調査を許可した県の姿勢についても厳しく批判したいと思います。
このような中、山口県が、一般財団法人「日本原子力産業協会」に加盟しているとの情報が入り、私の調査請求に対し、県商工労働部商政課から回答がありました。
一般財団法人「日本原子力産業協会」のホームページより、「日本原子力産業協会」の概要を引用します。
「日本原子力産業機構は、原子力基本法が施行された1956年から続いている法人です。設立当時は、原子力の開発と平和利用を推進することを目的に、『社団法人 日本原子力産業会議』として、民間組織が結集して発足しました。」
「2012年に公益法人制度改革に則り、『一般社団法人 日本原子力産業協会』として再スタートし、原子力技術が有する平和利用の可能性が最大限に活用
されるよう、その開発利用の推進に務め、将来世代の持続的な発展に貢献していくことを目標に、柔軟性のある自由な活動を行っています。」
一般社団法人「日本原子力産業協会」は、今年10月30日現在、390の会社や団体が加盟しています。その中に、山口県が加盟しているのです。
商政課の担当者は、「山口県は、同協会に1967年から加盟している。会費は年間一口13万円を支払っている。今年度までの42年間で546万円の会費を協会に支払っている。」と答えました。
昨年12月北海道議会で、日本共産党の宮川県議は、「北海道は『日本原子力産業協会』から脱退すべき」との質問を行いました。
宮川議員は、質問の中で、「同協会からこの9年間で、138団体が脱退している。その中には、トヨタ自動車・新日鉄、電通などの大企業が含まれている」ことを指摘しました。
2012年1月29日の朝日新聞デジタルは「福島県は1960年に入会した。しかし、県は原発事故を受け、『脱原発』を表明しており、昨年10月に退会したという。県は『原子力に依存しないことを表明し、原産協会とは立ち位置が変わったため』と説明している。県は年間13万円の会費を支払っていたという。」 と報じました。
宮川議員は、「同協会から新潟県が脱退している」ことを指摘しました。
原発が最大限活用されることを目的とした「日本原子力産業協会」から原発事故が発生した福島県や国内最大級の原発が立地する新潟県が脱退し、トヨタ自動車など日本を代表する大企業など138団体が脱退しています。
日本原子力産業協会の新井史郎理事長は、10月15日「第6次エネルギー基本計画の議論開始に当たって」という声明を発出しました。
声明は「原子力発電の積極的な活用が次期エネルギー基本計画で明確に位置づけられることを期待したい。」としています。
この日本原子力産業協会理事長声明は、菅政権の「原発の新増設は想定していない」との見解は生ぬるい。原発の新増設を位置付けろと言わんばかりの内容です。
山口県は、国のエネルギー政策を尊重するというなら、福島県や新潟県同様に、日本原子力産業協会から脱退すべきです。
山口県は、42年前から日本原子力産業協会に加盟し、会費を払い続けています。皆さんはこの問題をどのようにお考えですか。ご意見をお聞かせ下さい。
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