議員日誌

「イージス・アショア配備計画の撤回を求める住民の会」の交渉に参加

 昨日、「イージス・アショア配備計画の撤回を求める住民の会」が森田治男防衛省中国四国防衛局長にあてて行った交渉に参加しました。

住民の会申し入れ(20.1)

佐々木現地事務所長に申し入れ書を渡す森上代表

 この交渉は、毎月行われているもので、昨年の12月に行った申し入れ内容の回答が佐々木現地事務所長から行われました。

 この交渉の中で二つのことが明らかになったので報告します。

 第一は、昨年12月に防衛省が行った説明資料の本編の15ページのサイドローブ関係の計算式についてです。

 参加者から「ここで出されている計算式にある、レーダーに供給する最大電力の時間平均値、アンテナ利得、電力指向性係数などは、明らかにできないのか」との質問が出されました。

 これに、佐々木所長は「計算後の積は明らかにしているが、それぞれの数はレーダーの機能を明らかにすることになるので明示できない」と答えました。

 このやりとりは、昨年6月に県知事、萩市長、阿武町長が行った防衛省への照会の中にもあった質問であり、防衛省の回答も昨年末に行われた同趣旨のものでした。

 改めて、だから230m離れていれば、人体に影響がないと言われても、納得できない説明であると感じました。

 次に、説明資料19ページについてです。

 参加者から、「日本に配備するイージス・アショアのレーダーの試験や検査の状況については、どの段階なのか」との質問が出されました。

 防衛省の説明資料は、本編19ページに「イージス・アショアのレーダーは、配備までの各段階において様々な試験や検査を行い、電波防護指針の基準値を満たせることを確認した上で、運用します。」とあり、「レーダー単体試験」「システム連接試験」「日本(配備地)における確認」を行うとしています。

 佐々木所長は、「現在、レーダー単体試験に入っているのかどうか把握していない」と答えました。

 私は、文春新書「兵器を買わされる日本」で、海上自衛隊0Bの坂上芳洋氏が、2018年に国際平和戦略研究所のセミナーで「日本はミサイル射撃試験などの試験費の負担を強いられ価格が膨らむ可能性がある」と指摘していることを取り上げ、「レーダー単体試験やシステム連接試験などの施設はどこに設置されるのか。費用は防衛省が負担するのか」など質問しました。

 佐々木所長は、「その状況は把握していない」と答えました。

 以前のブログで指摘した通り、昨年、村岡知事が視察したハワイの実験施設は、レイセオン社のSPY-6のレーダー及び射撃試験施設です。

 更に、昨日の交渉で明らかになったのですが、ロッキード・マーティン社(LM社)のLMSSRと言われるレーダーについて、米軍は、今日、SPY-7と呼称しているとのことでした。

 今後、LM社が開発しているSPY-7のレーダー照射及び迎撃ミサイル射撃の試験施設が建設され、「武器を買わされる日本」での指摘通りならば、それら建設費などが防衛省に請求されることになる見込みなのです。

 これから巨額の実験施設を建設して、ようやく日本への配備となるイージス・アショアが本当に必要でしょうか。

 イージス・アショアに対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

 

 

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