4日、日本共産党山口県議団は、イージス・アショアの配備が計画されている陸上自衛隊新屋演習場を視察しました。
新屋演習場からわずか300mにある秋田市立秋田商業高校校門前で、新屋演習場に一番近い勝平地区住民で組織されている「イージス・アショアを考える勝平の会」の佐々木勇進共同代表らと落ち合い、新屋演習場周辺を視察しました。
秋田商業高校で説明を受ける私(左から二人目)
勝平地区は、5400世帯、13000名が住む住宅密集地です。勝平地区には、秋田商業高校をはじめ勝平小学校、勝平中学校、秋田県中央児童相談所、保育園、幼稚園、福祉施設が立地する文教・福祉施設の多い地域です。勝平地区北側には、秋田県立の野球場、スケート場、プール場などのスポーツ施設や、秋田県産業技術センターと中小企業団地が広がっています。
新屋演習場の面積は、約1キロ平米。西へ数百メートルで日本海。東は、国道7号線に隣接しています。国道7号線の東側には、秋田市街地が広がっています。新屋演習場から3キロ圏内に、秋田県庁、秋田市役所があり、その中に、7~8万人の人々が暮らしているのではないかと佐々木さんは説明します。防衛省は、新屋演習場西側を入り口として、ミサイルを中央部に、レーダーを北側に設置したいと説明しています。
新屋演習場西側の入り口付近(右端が私)
現地に立って、人口30万人が暮らす秋田市の市街地にミサイルを呼び込むようなイージス・アショアの立地であることを痛感しました。
勝平地区コミュニティーセンターを会場に、「イージス・アショアを考える勝平の会」の皆さん方、約15名の方々と、じっくり意見交換をすることが出来ました。
住民の皆さんとの意見交換会(右から二人目が私)
今年の5月27日、防衛省は、秋田県知事と秋田市長に、再調査結果の説明を行います。6月5日、秋田魁新聞は、防衛省の説明資料の仰角に誤りがあったと報じました。6月8日に、今日の会場である、勝平地区コミュニティーセンターで防衛省の説明会が開かれました。その時、防衛省の職員がいねむりしていた事が発覚して、防衛省のデータの誤りと合わせて全国に大きく報じられました。
住民の会の皆さんは、「防衛省の資料の間違いの頃から、この問題が、全県的な課題となった」と振り返ります。
そして、参議院選挙。3年前は、東北地方で、秋田県だけが、自民党候補が勝利しましたが、今度は、市民と野党の統一候補である寺田静さんが自民党現職候補に2万票以上の大差をつけて当選しました。
「ミサイル基地イージス・アショアを考える秋田県民の会」は、新屋演習場への配備撤回の請願採択を求める陳情を県内すべての議会に行いました。県内24市町村のうち、9月議会までに、11議会が採択されました。そのうち、4議会は、全会一致でした。秋田県では、自民党会派を含む多くの地方議員に「イージス・アショアはいらない」の声が広がっていることがうかがえます。
秋田県と秋田市では、請願が継続審査となりました。住民の力で、請願を採択させようと、秋田県議会議長と秋田市議会議長にあて、10月下旬から、「秋田市新屋へのイージス・アショア配備計画の撤回を求める県民署名」がスタートしました。来年1月末までに秋田市民の3分の1である10万筆の目標で取り組まれています。
意見交換会で「イージス・アショアはいらない」を作られたあつこさんにお会いしました。この歌は、山口県内の集会でも歌われはじめています。歌詞の中に次のようなくだりがあります。「こわさないで このまち こわさないで ふるさと」。
二番の歌詞はこうです。「てをつなごう このまちで てをつなごう ふるさと」
イージス・アショアで、ふるさとをこわされないように、大切なのはてをつなぐことなのだということを、秋田市の住民運動の皆さんとの意見交換会を通じて実感しました。
住民の皆さんから学んだことを、11月県議会に、県内の運動に生かしていきたいと思います。
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