昨日、山口市民会館で行われた山口県などが主催した「人権ふれあいフェスティバルIN山口」に参加しました。
オープニングステージは、県立山口高校書道部が「『望郷』~中原中也と故里山口~」と題してパフォーマンスを披露しました。
オープニングセレモニーでは、人権に関する児童生徒のポスターの表彰が行われました。
アトラクションでは、山口市立川西中学校有志合唱団が4曲を披露しました。
私が印象に残ったのは、竹内まりあの「いのちの歌」という曲でした。
「いつかは誰でも この星にさよならする時がくるけれど 命は繋がれていく 生まれてきたこと 育ててもらえたこと
出会ったこと 笑ったこと そのすべてにありがとう この命にありがとう」
中学生の歌声と歌詞の重さに思わず涙しました。
午後からは講演会が行われました。講師は、ダイビーノン代表の飯田亮瑠さんです。演題は「性別で見る多様性と人権」です。
飯田さんは、生物学的性別は女性として生まれましたが、性自認は男性であるというトランスジェンダーとしての生きづらさを次のように語りました。
「『本当の自分』が脱げない着ぐるみに閉じ込められているみたいだった。」
大学生の時に性の多様性について学んだ飯田さんは「社会・環境は変えられることを経験した」と語ります。
飯田さんは、オリンピック憲章の定める権利及び自由について「人権、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自やその他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない」と書かれてあると説明しました。
オリンピック憲章に性的指向による差別の禁止が明記されたのは2014年からです。来年オリンピックを開催する日本では、オリンピック憲章を活かす取り組みが更に求めらていると感じました。
性の多様性について過去は、治療や指導の対象だったと話す飯田さんは、現代の認識について「自分の性を生きることは人権である」との認識になった」と語ります。
飯田さんは私たちが偏見から抜け出すポイントとして三つ挙げました。
第一は、選択してそうしているわけではない。
第二は、わがままや反抗でしているわけではない。
第三は、家族や育ちの環境によるわけではない。
その上で、飯田さんは、「人権課題を知り、想像して、行動できる」ことが大切だと語ります。
飯田さんは、日本でLGBTのいずれかの属性に該当すると感じている人の割合を7.6%=13人に一人だと説明しました。(2015年4月電通総研によるLGBTの調査)
この数字は、日本人の苗字上位7位まで(佐藤、鈴木、高橋、田中、伊藤、渡辺、山本)の合計とほぼ一致するそうです。
「LBGTの方々がマイノリティーとは言えない」と話した上で飯田さんは、「人それぞれに性があり、自分も多様性の中の一人である」と考えるべきではないかと語りました。
展示ホールに、県内全ての市町の本人通知登録申請書が置かれていました。
宇部市など多くの自治体では性別欄を無くしていました。
飯田さんは、戸籍上の名前も変えておられます。しかし、昔の名前を書いていた当時「手がふるえた」と当時を振り返ります。
「自分の性を生きることは人権である」と感じられる地域にしていくために、「知り、想像し、行動」していきたいと感じました。
フェスティバルの最後は、ラッキー兄妹マウンテンマウスのコンサートが行われました。
「おかえり」という曲に感動しました。
この曲は更生保護を支援する歌です。
「一人の周りには、たくさんの人の助けと支えがあって、みんなの想いが一つになって 初めて新しい未来へと踏み出せるのです さあ手をつなごう」
素晴らしい歌詞でした。
私は、西宇部校区の人権教育推進委員協議会の会長として、人権が大切にされる地域づくりを進めるために、昨日学んだことを少しづつ活かしていきたいと思いました。
行事を開催された皆さんに感謝いたします。
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