本日、県議会総務政策委員会の県外視察から帰ってきました。
まず、24日には、標津町の北方領土館を視察しました。
標津町は、国後島まで根室海峡をはさんで12キロしか離れていません。
北方4島だけで、1万7000人の日本人が、戦後、強制的に土地を奪われて日本の領土に移ってきたそうです。
元島民の1世の方は、100名程度、家族の方を含めても400人程度になったそうです。
この問題を後世に継承していく困難さを感じました。
現地に立って驚いたのは、国後島の面積です。沖縄本島より広い面積を国後島は有しているとのことでした。
元島民の方々の願いと同時に、北海道の振興や日本の産業の発展にとって日露領土交渉に進展と千島列島の返還が急務であることを実感しました。
標津町の北方領土館。12キロ沖に国後島が。
25日の午前中は、釧路市民防災センターを見学しました。
釧路市は、H5年釧路沖地震、平成6年北海道東方沖地震、平成15年十勝沖地震と災害が頻発しており、市民の防災力を高める場として市民防災センターが設置されました。
このセンターは、年間1万人の方が利用しているそうです。このセンターを活用しながら、小学校では、防災について学ぶ「ファイヤー・ティチャヤー授業」が行われているそうです。
この取り組みは山口県でも参考にすべきと感じました。
センターで、まず、地震体験室で、関東大震災の振動を体験しました。この振動は、横だけで縦揺れは、除外されているそうです。
それに縦揺れがあれば、立っていることはとても出来ないと感じました。
また、消火器による初期消火を体験しました。3人で大型スクリーンに映し出された火を消す体験をしましたが、消すことができませんでした。
山口県には、このような防災体験施設が周防大島町にありますが、県西部にも体験施設を設置する必要性を感じました。
応急救護学習体験室も設置してあります。
午後には、釧路アイスアリーナを見学しました。
この施設は、H8年に完成しました。昨年は、国体冬季大会アイスホッケーの会場となりました。
この施設は、釧路市スポーツ振興財団が指定管理者として運営しています。
年間のランニングコストが約5400万円かかるということでした。利用料収入は、1000万円だということでした。
振興財団が2度目の指定管理をこの施設で受けましたが、市からの管理料は減額されたそうです。
公共施設を運営する手法として指定管理者制度が主流になっていますが、指定管理料が毎回減らされることも全国的な傾向のようです。
このような傾向で、安全な施設管理とそこで働く労働者の雇用環境を守ることが出来るのでしょうか。
国体の会場にもなった釧路市アイスアリーナ
26日には、北海道庁を訪ね。道北方領土対策本部の職員から説明を受けました。
北方領土対策として、道は、①広報・啓発活動②ビザなし交流事業③元島民への援護④北方4島住民支援⑤北方領土隣接地域の振興対策等を行っているということでした。
ビザなし交流では、H4年から昨年までの累計として、16383人が参加し、381回行われたとの説明でした。
元島民の墓参事業としては、S39年から昨年までに194回の墓参が行われたということでした。
根本的なロシアとの領土交渉が近年ほとんど進展していない状況で、対策そのものに大きな壁があるという状況でした。
4島だけではなく、北千島を含め、千島列島が一日でも早く返還されることを念願しました。
赤レンガの北海道旧庁舎
北海道の気温は、23度。山口県よりも10度低い状況です。
猛暑の山口に帰ってきて、少々面食らっていますが、北海道で学んだことを県政に生かしたいと思う視察でした。
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