昨日、第160回の直木賞の選考会が開かれ、直木賞に、真藤順丈さんの「宝島」が選ばれました。
本ブログで感想を書いたように、「宝島」を昨年末に読み、真藤さんの「宝島」が直木賞を受賞することを願っていました。
応援する方が直木賞を受賞した経験は、久しぶりです。
「宝島」は、太平洋戦後のアメリカ統治下の沖縄を舞台にした物語です。
今日の朝日新聞の「ひと」で、真藤さんは、アメリカ統治下の沖縄の物語を描いたことについて次のように語っています。
「『腫れ物』扱いをして逃げるのは、潜在的な差別感覚を持つのと同じ。沖縄の問題は現代の問題。全身全霊で届ける」「米統治下という特殊な状況で起きることとを普遍化したのは、外の人間だからできた切り口。沖縄のことを考える一助になれば」
真藤さんは、現在の沖縄について朝日新聞のインタビューに次のように語っています。
「今は辺野古湾への土砂投入の件が注目されているが、沖縄には常にアクチュアルな、我々日本人が考えなければいけない問題がある。総合小説をやりたくて沖縄という器を借りました」
真藤さんは、「総合小説」と書いています。真藤さんの「宝島」を読んでいて、山崎豊子さんの小説を彷彿させものを感じました。
社会を全体で捉えた総合小説として「宝島」は第一級の作品だと言えます。
社会を全体で捉えようとしたときに、「沖縄という器」をいかんなく使っている小説だと感じました。
真藤順丈さん、直木賞受賞おめでとうございます。
次回の作品も大いに期待しています。
同時に、関係者の皆さん、「宝島」の映像化を期待しています。
真藤さんの過去の作品を読破したいと思っています。
真藤ファンの皆さん、「宝島」のお勧めシーンをお教えください。
真藤さんのお勧めの作品をお教え下さい。
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