議員日誌

映画「友罪」

 昨日は、実家の稲刈りをする予定でした。

 台風襲来のため、作業は出来ず、レンタルビデオショップに立ち寄り、映画館で観たかった瀬々敬久監督の映画「友罪」レンタルし観ました。

 今年観たビデオの中では一番印象に残る作品でした。

 この映画は、薬丸岳さんの同名小説が原作です。

 小説「友罪」文庫本の裏表紙から物語のレイアウトを見ていきます。

 「あなたは、『その過去』を知っても友達でいられますが?埼玉の小さな町工場に就職した益田は、同日に入社した鈴木と出会う。無口で陰のある鈴木だったが、同い年の二人は次第に打ち解けてゆく。しかし、あるとき益田は、鈴木が14年前、連続児童殺傷で日本中を震え上がらせた『黒蛇神事件』の犯人ではないかと疑惑を抱くようになり―。」

 小説「有罪」の文庫本の解説で瀧井朝世さんが次のように書いています。

 「この物語は重大な事件を起こした人間が社会復帰後にどうなるかが主題ではない、ということだ。それようりも、友人が犯罪者だと気づいてしまった人々の内面に光を当てた物語なのである。」

 映画「友罪」の公式ページに、多くの書店員の方々が映画の感想を述べています。

 その中に、このような一言がありました。

 「罪を犯した人間には幸せになる権利はないのか?」

 この重いテーマに正面から向き合った作品でした。

 映画の公式ホームページに久米宏さんはこう書いています。

 「人の、罪の意識や絶望に想いを馳せる能力は、希望を理解する力と同じものかも知れない。人間の絶望や、あまりにも深い悲しみを理解するということは、自分の生きる価値を分かることに繋がるという希望を持ちたい。」

 私は、この映画を観て、「歎異抄」を想起しました。

 「善人なほもって往生をとぐ。いはんや悪人をや。」

 この物語を通じて、人としての価値とは何かを考えさせられました。 

 山口県人権指針にの分野別課題に「罪は非行を犯した人の問題があります。

 この中にこう書かれてあります。

 「罪や非行を犯した人が真に更生し、社会の一員として円滑な生活を営むことができるよ うにするためには、本人の強い更生意欲とともに、家族、学校、職場、地域など周囲の人 たちの理解と協力が必要です。  このため、罪や非行を犯した人に対する偏見や差別意識を解消し、社会復帰に資するた め、関係機関と連携して啓発活動の推進に努めます。」

 基本的人権の尊重の意味をこの映画で知ることが出来ました。

 映画での瑛太の演技は、まさに「怪演」でした。

 映画では、佐藤浩市さんが犯罪者の父を演じていました。佐藤さんの葛藤も物語を深める役割を発揮しています。

 この映画は、一人でも多くの方に観ていただきたいと思います。

 先行レンタルが開始されています。

 瀬々敬久監督の「64」に続く大作「友罪」に心奪われました。

 瀬々監督にも注目していきたいと思います。

 今、原作の薬丸岳さんの「友罪」を読んでいます。薬丸岳さんにも注目していきたいと思います。

 心奪われる映画を観ることが出来て充実した休日となりました。

 やっぱり映画はいいですね。

 皆さんがご覧になった映画でお勧めの作品をお教え下さい。

 

 

 

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