経済産業省の審議会は16日、2030年度の電源構成比率を原子力20~22%、再生可能エネルギー22~24%などと定めた政府目標の実現に全力を上げると明記した「第五次エネルギー基本計画」案をおおむね了承しました。
今朝のしんぶん赤旗日刊紙には、第五次エネルギー基本計画を次のように解説しています。
「今後、1か月の意見公募を経た上で、政府は今夏に閣議決定します。計画案は、原発ゼロを求める国民多数の願いからかけはなれた原発推進路線に固執したものです。安倍政権下で二度目の計画。しかし、今回は、原子力や石炭を『重要なベースロード電源』と位置づけた2014年計画の『骨格を変えない』前提で議論されました。議論する審議会委員の顔ぶれも原発維持・推進派が多数。原発の新増設やリプレース(敷地内の建て替え)を主張する委員が少なくなく、経済的にも安上がりでないことが内外で明らかになった原発のコストなどの検証もありませんでした。今回の計画案は『2020年のエネルギーミックスの確実な実現に全力を挙げる』と明記しました。30年のエネルギーミックスとは、政府が15年に決めた『長期エネルギー需給見通し』のこと。30年度の電源構成の目標を原子力20~22%、石炭26%、再生可能エネルギー22~24%としたものです。これは原発30基台に当たり、再稼働や、最大60年の運転延長などをしゃにむに推進する数字です。再稼働反対の国民世論などを考えても『非現実的』と指摘されています。しかも計画案では、『原子力政策の再構築』と題した項目で、『原子力人材・技術・産業基盤の維持・強化』『再稼働や廃炉を通じた現場力の維持・強化が必要』と明記。一方に併記した『原発依存度は、可能な限り低減される』のまやかしは明らかです。原発輸出も世界への貢献などとしています。さらに、計画に新たに加えた、30年以上先の50年に向けたエネルギー戦略にも、原発を『脱炭素化の選択肢』として維持する方向を示し、『安全性・経済性・機動性に優れた炉の追求』などと、新増設のねらいを含んだものです。福島原発事故の教訓を踏まえ、これ以上の原発固執をやめて、原発ゼロの方向でエネルギー政策を転換すべきです。」
今朝の毎日新聞は、国の「エネルギー基本計画」について「国が16日に公表した『第5次エネルギー基本計画』の原案は、原発の新増設に踏み込まなかった。原発を『重要なベースロード電源』と位置付けたものの、再稼働を優先する現計画を踏襲した形だ」「予定地の公有水面埋立免許は来年7月に期限を迎える。基本計画が原案通りに閣議決定されれば、県は、原発の新増設についての国の方針が不透明なまま、免許延長の可否を判断することになる可能性が高い。村岡嗣政知事は定例記者会見で、免許の延長については『中国電力の申請を踏まえて対処する』と述べるにとどめ、基本計画が許可に影響するかどうかへの明言は避けた。」と報じました。
国は、原発ゼロを求める国民の声に耳を傾けて、原発の新増設やリプレース(敷地内の建て替え)は行わないことを「第5次エネルギー基本計画」に明記すべきです。
そうすれば、いずれ原発はゼロになります。
国は、「第五次エネルギー計画」に原発ゼロの方向性をはっきり示すべきです。
そして、上関原発の建設を認めない「第五次エネルギー基本計画」にすべきです。
国の審議会が「第5次エネルギー基本計画」案を了承しました。
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