2015年、ジェイ・ローチ監督のアメリカの伝記映画「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」を観ました。
山本おさむさんの漫画「赤狩り」に胸を打たれ、アメリカのハリウッドで起きた「赤狩り」に関連する作品を探していたらこの映画に辿りつきました。
ハリウッドには、ジョン・ウェインらを筆頭に「アメリカの理想を守る映画連盟」という組織が設立され、非米活動委員会への協力が推進されます。脚本家のダルトン・トランポらハリウッド映画界の著名10人が公聴会に呼ばれます。
トランボらは、アメリカ画集国憲法修正一条(言論と集会の自由を規定した条項)を理由に証言を拒みます。
しかし、トランボらは、議会侮辱罪で逮捕され、禁錮刑を受け服役します。
トランボは、1953年「ローマの休日」をイアン・マクレラン・ハンター名義で執筆。
この作品がアカデミー原案賞を受賞しますが、ハンターに渡されます。
トランボは、1956年「黒い牡牛」をロバート・リッチ名義で執筆。
この作品もアカデミー原案賞を受賞しますが、当然、彼は授賞式に登場しません。
トランボの名前が、クレジットに再び現れるのは、1960年の「スパルカタス」からであり、ハリウッド追放から13年が経過していました。
映画は、トランボの闘争的でありながら、飄々とした人間性を見事に描きだしています。
美辞麗句を並べながら、自由と権利を侵害する「アメリカの理想を守る映画連盟」などの狡猾さも見事に描かれていました。
葛藤し対立しながらもトランボを支える家族愛も見事に描かれていました。
私は、すっかりダルトン・トランボに魅了されました。
ダルトン・トランボはまさに「不屈」の人です。大いに学ぶところがあります。
更にトランボを探っていると、自伝が翻訳され出版されていることが分かりました。
ジェニファー・ワーナー書梓澤登訳「ダルトン・トランボ ハリウッドのブラックリストに挙げられた男」(七つの森書館)
早速、注文して年末年始に読みたいと思います。
山本おさむさんの「赤狩り」の続きも楽しみです。「ビッグコミックオリジナル」を久しぶりに買って楽しんでいます。
「ダルトン・トランボ」ファンの皆さん。彼の脚本した映画のお薦め作品をお教え下さい。
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