NHKドラマ「植木等とのぼせもん」が先週から始まりました。
このドラマの原案である「のぼせもんやけん」は入手できませんでしたが、小松政夫さんの近著「時代とフザケた男」を読みました。
NHKドラマは、小松政夫さんが、植木等さんの付き人兼運転手になった所から物語は始まります。
「時代とフザケた男」に掲載されている「小松政夫の仕事略年表」を見ると、小松さんが植木等さんの付き人兼運転手になったのが、1964年。ちょうど私が生まれた時です。
小松さんは、翌年、バラエティー番組「シャボン玉ホリデー」に出演し、芸能生活をスタートさせ、芸歴50年を越えました。
私たちの世代で、小松さんと言えば、バレエティー番組「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」での小松さんです。
先述した年表によると「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」が放映されたのが、1976年です。
私が小学校6年生の頃にスタートした番組でした。小松さんが30代中盤の頃ですね。
この番組でヒットした「電線音頭」「しらけ鳥音頭」は今でも私の脳裏から離れません。
「チュチュんがチュン 電線にスズメが三羽止まってた それを猟師が 鉄砲で撃ってさ 煮てさ 焼いて 食ってさ ヨイヨイヨイヨイ おっとっとっと」
「しらけ鳥 飛んでゆく 南の空へ みじめ みじめ しらけないで しらけないで しらけたけれど みじめ みじめ~」
小松さんは、現在75歳。「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」以後も、数々のバライティ―や映画・ドラマで大活躍です。
小松さんは、植木等さんに初めて会った時の事をこう書いています。
「初めて会う植木のオヤジはね、グリーンとホワイトのタテジマの、カシミヤのカーディガンを着てた。『君が松崎くんか、植木等です』光ってるの。優しいオーラがカッチョよくっね。ああこの人のためならなんでもしよう!って思いましたよ。」
小松さんのターニングポイントだったんですね。
ドラマ「植木等とのぼせもん」の中で、植木等演じるのが、山本耕史さんです。植木さんのお父さんを演じるのは、伊東四朗さんです。伊藤さんは、「ベンジャミン伊東」として、小松さんと一緒に「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」に出演した方です。
そして、小松さんが、淀川長治さんのモノマネで、登場します。
伊東四朗さん演じる植木等さんのお父さんは、真宗の僧侶でもあった方です。
植木さんが「スーダラ節」を歌うことになった時、お父さんが、「あの歌詞には、親鸞の教えに通じるものがある」というシーンが1回目のドラマに出てきました。
「わかちゃいるけど、やめられない。ここのところが人間の弱さを言い当てている。親鸞の教えに通じる。」
植木等さんは、「夢を食いつづけた男-おやじ徹誠一代記」を書いています。
この本の後半部分に、スーダラ節は親鸞の教えという部分が出てきます。
私は、20代の頃、植木さんが書かれたお父さんの人生をかかれた本に出会いました。
植木さんのお父さんの徹誠さんは、戦前は、労働運動、水平社運動に関わり、治安維持法違反で逮捕・投獄されていました。
戦後は、民商運動に参加されました。日本共産党員でもありました。そして、戦前・戦後と浄土真宗の僧侶をされていた方でもあります。
植木さんは、お父さんの人生を冒頭に「支離滅裂だったと言うしかない」と書いていますが、表題は「夢を食いつづけた男」としているところは、お父さんへの敬愛を感じます。
社会変革運動に深く関わりながら浄土真宗の教えとともに歩まれた植木徹誠さんの人生を私の人生とも重ねています。
こんな想いで、伊東四朗さん演じる植木さんのお父さんを応援している私がいます。
とにもかくにも、NHKドラマ「植木等とのぼせもん」をこれからも観ていこうと思います。
そして、コメディアン小松政夫さんをこれからも応援していきたいと思います。
NHKドラマ「植木等とのぼせもん」の感想をお聞かせ下さい。
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