今日、映画「笑う警官」を観ました。原作は、1年位前に読み、映画化の話を聞き、楽しみに待っていました。
この映画は、北海道警で明らかになった「裏金」問題が大きなテーマになっています。
警察小説としては異例でとても社会的なメッセージの強い作品です。この作品が映像化されたこと自体すばらしいことだと思います。
角川春樹監督は映画のパンフレットで「最後には、原作者さえも騙すどんでん返しを入れようと」と述べています。
この言葉のように、映画では、最後の30分位が原作に付けくわえられています。
原作では、キャリア警官が、自らの犯罪を道議会百条委員会で発言する警官に擦りつけるところで終わっています。
映画は、そのキャリア警官が犯罪を犯す背後に、別のキャリア警官の影がある。そして、そのキャリア警察をあやつるのは別の警官だったという所で終わっています。
また、映画では、ジャスバーのマスターがスナイパーのような役割で登場します。
角川監督はパンフレットのインタビューで「エンターテーメント作品として、どうすれば面白く見せられるかを考えました」とも述べています。
原作と映画の両方を堪能して、私は、原作の方にリアルさとスリルを感じました。映画は、少しエンターテーメントが意識され気味で、リアルさに欠けるものになった感じがしました。
映画を観て、佐々木譲作品、特に4作まで刊行されている佐伯・津久井が活躍する北海道警シリーズの続きを読もうかなと思いました。
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