厚生労働省は、4日、2015年度児童相談所での児童虐待相談件数(速報値)を発表しました。
2015年度中に、全国208か所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は10万3260件で、これまでで最多の件数となりました。
全国の児童虐待相談件数の対前年度比は、116.1%です。
山口県の2015年度の児童相談所相談対応件数は、385件で、前年度と比べ数で115件増え、率は143%となっています。
都道府県別で対前年度増加割合が高かったのは、①長崎県②高知県③沖縄県④岩手県⑤山口県の順となっています。
山口県では、宇部小野田地域に出張所を児童相談所に格上げするなど、相談体制を拡充してきました。
県内で、児童虐待相談が急増している中、各児童相談所の児童福祉司を増員する、児相に一時保護所を併設するなどの体制の拡充が更に求められていると思います。
今春成立した改正児童福祉法には、リスク管理する児相と支援を担う市町村について役割分担が明記されました。
市町村の児童支援体制を強化をしながら、児童虐待事案に迅速に対応できる体制が県内で構築されることを願います。
神奈川県相模原市緑区千木良の障碍者施設「津久井やまゆり園」で19人が指導、26人が重軽傷を負う殺傷事件が発生しました。
犯行そのものの衝撃に加え、逮捕された植松聖容疑者の「障碍者に生きている意味はない」という言葉が全国の障害福祉に関わる多くの人を深く傷つけ、悲しみを広げています。
全盲・全ろうの東京大学先端研究所教授の福島智さんは、1日付しんぶん赤旗に「身の毛のよだつというのは、こういう感覚のことを言うのでしょうか。それと同時に、まるでドレッシングと間違えて、サラダに食器用洗剤をかけてしまった時のような、そんな吐き気を伴う違和感があります。今回の犯行は、通常の殺人事件の範疇を超える『二重の殺人』ではないでしょうか。一つは、殺害者の肉体的生命を奪う『生物学的殺人』。もう一つは、人の尊厳を冒涜し、生存の価値自体を否定するという意味での『実存的殺人』です。しかし、洗剤をサラダにかけたような、このなんとも言えない違和感はどこから来るのか。それは、容疑者と私たちがまったく無関係だとは言い切れないと、私たち自身がどこかで感じてしまっているからではないかと思います。容疑者は衆院議長への手紙で、障害者を殺す理由として、『世界経済の活性化』をあげました。つまり、重度障害者は、経済の活性化にとってマイナスだという主張です。こうした考えは、あからさまには語られなくとも、私たちの社会にもあるものではないでしょうか。労働生産性という経済的価値で、人間の優劣がはかられてしまう。そんな社会にあっては、重度障害者の生存はおぼつきません。しかしほんとうは、障害のない人たちも、こうした社会も、こうした社会を生きづらく、不安を感じているのではないでしょうか。なぜならだれであれ、労働能力が低いと評価されれば、社会から切り捨てられてしまうからです。相模原事件は、私たち一人ひとりに重い問いをつきつけています。」とのコメントを寄せています。
子どもたちや重度障害者の皆さんの人権が軽視される社会は、私たち一人ひとりの人権をも軽視する社会ではないでしょうか。
全ての国民が個人として大切にされ、人権が尊重される社会を実現する中で、子どもたちや障害者の人権を守っていきましょう。
児童虐待が全国で県内で増加しています。みなさんはどのようにお考えでしょうか。
相模原の事件についても皆さんのお考えをお教え下さい。
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