自民党がホームページで「学校教育における政治的中立性においての実態調査」を呼び掛けています。
同調査の呼びかけ文は、「党文部科学部会では学校教育における政治的中立性の徹底的な確保等を求める提言を取りまとめ、不偏不党の教育を求めているところですが、教育現場の中には「教育の政治的中立はありえない」と主張し中立性を逸脱した教育を行う先生方がいることも事実です。学校現場における主権者教育が重要な意味を持つ中、偏向した教育が行われることで、生徒の多面的多角的な視点を失わせてしまう恐れがあり、高校等で行われる模擬投票等で意図的に政治色の強い偏向教育を行うことで、特定のイデオロギーに染まった結論が導き出されることをわが党は危惧しております。」とのべています。
回答者本人の氏名や性別、年齢、職業、連絡先などとともに、「政治的中立を逸脱するような不適切な事例を具体的(いつ、どこで、だれが、何を、どのように)に記入してください。」と書かれています。
毎日新聞は、この問題について「党によると、この調査は6月25日に党文部科学部会がHPで始め、期限は未定で『参議院選とは無関係』と説明する。同部会は、教育公務員特例法を改正して中立性を逸脱した教員に罰則を科せられるかを検討しており、調査結果を今後の議論の参考にするという。」と報じています。
昨日に引き続き、自民党の改憲草案を引用しましょう。
自民党改憲草案21条1項「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は保障する。」に2項が加えられています。
「前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにこれを目的として結社をすることは認められない」
昨日紹介した「あたらしい憲法草案のはなし」には、この部分の解説として「憲法9条が改正されて、国防軍が出動するようなばあい、国の方針に反対する活動(デモ、集会、テロなど)が活発化するかもしれないからです。たとえ平和的なデモや集会でも、それはいつ、どんなきっかけで暴力に発展しないともかぎりません。ですから国にさからうような活動の芽は、早めにつんでおいたほうがよいのです。」と書かれています。
国民主権を縮小し、戦争放棄を放棄し、基本的人権を制限する憲法草案を持つ自民党ならではの「学校教育における政治的中立性についての実態調査」だと思います。
赤旗のこの問題に関する報道の中で全日本教職員組合の小畑雅子書記局長は「実態調査」について「教育基本法にある教育への不当な介入そのものです。」と述べています。
みなさんはこのような調査をどうお考えですか。
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