議員日誌

人生は価値ある一瞬

 西本願寺大谷光真前門主の「人生は価値ある一瞬」を読んでいます。

 線を引きながら読んでいると、本が真っ黒になりました。

 一言一言が心に沁み渡ります。浄土真宗中興の祖、蓮如上人は、「御文書」を作り、仏教を分かり易く庶民に広めました。

 この本は、現代の私たちにとっても「御文書」ではないかと思います。

 私のこれから人生の「座右の書」として大切にしていきたいと思います。

 この本の中には、二律背反な出来事が出てきますが、これらがそれとしてあることが真実なのだと書かれてあります。

 「不安の中で生きる」の項では、「目の前に起こる一つひとつの出来事に、一喜一憂せざるをえないとしても、自分の人生そのものを賭けてしまわないことです。そして、いのちのつながりというもっと広い別の世界があることに目を向けることです。」と書かれてあります。

 「放任と自由」では、「子どもの成長に親として一喜一憂しつつも、わが子に一つひとつの行いを、手出しせず、に辛抱強く見ていることで、子どもの自主性・自律性を見守り育てようとする姿勢が自由です。」と書かれてあります。

 「寄り添う」では、「相手と同じ立場になかなか立てないと自覚しつつも、なんとか立とうと努力する。」と書かれてあります。

 「孤独を恐れない」では、「人間は孤独であると同時に、目に見えない部分で支え合って今を生きています。」と書かれてあります。 

 「二元論でいいのか」では、「善か悪か、早くどちらかに決めて安心したいのでしょうが、少し我慢し、物事を深く考える余裕を持ちたいものです。」と書かれてあります。

 悩まないほうがいい、孤独でないほうがいいなど日々、二元論で結論を急ぎ生きてきたように思います。

 大谷前門主の言葉に、悩んでいい、孤独でいい、しっかり考えて前に進もうと励まされる想いです。

 「人生の転換点を上手に受け入れる」では、「不本意なことに出遭っても、それによって視野を狭くしたり窮屈な世界から解放されて、狭い世界にとらわれない生き方をすることができれば、新しい道も見つかるでしょう。」と書かれてあります。

 私も、これまで20年以上続けてきた議員という立場から離れるという、今年は転換点の年でした。

 一方で、PTA連合会長やお寺の総代として多くの事を学ぶ機会を得ました。

 この本に出合えたのも、一つの転換点で新しい道が広がった証左だと思います。

 悩むのが人生ですが、時々、この本に帰って、自分を見直す時間を作りたいと思います。

 一人でも多くの皆さんにこの本を読んでいただきたいと思います。

 これからも少しづつ、大谷前門主の別の著作も読んでいきたいと思っています。

 

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