15日、しんぶん赤旗日刊紙は、東京電力が、福島第一原発事故で、原子炉圧力容器を支える円筒形の土台「ペデスタル」が全周破損していると次のように報じました。
「東京電力は14日、福島第一原発事故で炉心溶融した1号機格納容器内部の調査で、原子炉圧力容器を支える円形状の土台『ペデスタル』の内部の壁を撮影した画像を公表し、全周で破損し鉄筋がむき出しになっていることを明らかにしました。同日開かれた原子力規制委員会の検討会で報告されました。調査は3月下旬に行われ、土台の開口部や内側を水中ロボットで撮影。これまで内壁の全周の半分強を調べましたが、ロボットのケーブルがひっかかり進めず、残りの領域の調査を断念しました。調査領域の土台の内側はコンクリートが損傷し、鉄筋がむき出しになっていました。一部は土台の厚さの中央にあたるインナースカートと呼ばれる鉄板もむき出しになっていました。今回、開口部から撮影した画像を分析したところ、調査できなかった南側の領域も鉄筋がむき出しになっていることが判明しました。重量約440トンの圧力容器を支えるぺデスタルは厚さ1・2メートルの鉄筋コンクリート製で、外径7・4メートル、内径5メートル。東電は調査結果を受けて、ぺデスタルの壁の厚さの半分が喪失して、土台の耐震性を評価するとしました。これに対して、規制委側は、万が一に備えて、ペデスタルの支持機能が喪失した場合に外部への影響をなくす方策を考えるべきだと指摘しました。」
私は、2月11日、宇部高校の卒業生でもある元三菱重工で伊方原発の建設に携わった経験のある森重晴雄さんの講演を聞きました。
その中で、森重さんは、福島第一原発の原子炉が倒壊の危機にあると話します。
森重さんは、原子炉が倒壊すれば「1号機原子炉が格納容器を突き破り、格納容器に100㎥以上の大穴が開く。空いた大穴から燃料デブリ100トンから少しづつ数10年に渡り放射性粉塵とガスが上空に飛散する。」と指摘します。
その後、2月県議会で合志栄一議員が、資源エネルギー庁の原子力国際戦略検討小委員会の委員を務めた市川真一氏の寄稿からの引用として「上関原発で計画されている原子炉の型は、福島第一原発の炉の方と同一である」と指摘し、次のように発言しました。
「アメリカの西部のほうには福島第一原発原子炉と同型の沸騰水型原子炉の原発は建設されていません。東部には沸騰水型軽水炉の原発があるんですけれども、なぜアメリカは東部には沸騰水型軽水炉の原発を設置しているけれど、西部には設置していないのかというと、西部では地震が多いからですね。地震が多いところにおいてその型の原子炉の原発を建設することは危険であるということで建設されていないんですね。ところが、地震の多い日本の国に対して、アメリカでは地震が多い地域では建設されていない方の原子炉がある意味多く建設された、という事実があります。そういうことが論点になる可能性があるということを指摘しているわけであります。」
福島第一原発の原子炉=沸騰水型軽水炉は、地震に弱いことが明らかだったのに、津波被害が想定される福島県の海岸線に設置された。津波被害が実際に発生し、今、倒壊する危険性がある。実際に倒壊すれば、森重さんの指摘では、数10年に渡り放射性粉塵とガスが上空に飛散するというのです。
この福島原発と同型の沸騰型原子炉と上関原発に設置しようとする原子炉が同型であるのです。
福島第一原発の原子炉を支える円柱形の土台が全周破損している状況を県民はつぶさに学び、上関原発を本当に建てさせていいのか、検証すべき時だと思います。
福島第一原発の原子炉を支える円柱形の土台が全周破損しているとの報道を皆さんはどのように受け止めますか。ご意見をお聞かせください。
上関原発に関するご意見をお聞かせください。
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