昨日、防衛省主催のイージス・アショアに係る萩市むつみコミュニティーセンターで行われた住民説明会に参加しました。
説明会であいさつをする森田中国四国防衛局長
私は、住民説明会に参加して3つの問題点を指摘したいと思います。
第一は、イージスの萩市配備についてもゼロベースで見直すべきだと言うことです。
防衛省の担当者は、イージスの秋田市配備について「新屋演習場以外に20カ所の国有地等を調査している。ゼロベースで検討している。」と述べました。
一方、防衛省は、山口県周辺の36カ所調査はしたが別冊資料15ページで「当該国有林について、国土地理院地図の標高データにより、いずれも傾斜が大きく不適と確認しました。」としています。
防衛省は、国有地36カ所の実施調査をしたのでしょうか。防衛省は、「傾斜が大きく不適」としていますが、その根拠となるデータを公表すべきです。
参加者から「民有地を調査しないのか」との質問が出されました。防衛省は、「民有地は、地権者が多く取得するとなると時間がかかる」などと説明しました。
防衛省は、空母艦載機部隊のFCLP訓練の恒常的施設にするとして鹿児島県馬毛島の民有地を不動産評価額より大幅に高い金額で購入しようとしています。
花田阿武町長は秋田の報道を受けむつみ演習場について「生活圏や生産活動圏にあまりにも近接しすぎていて、住民の理解は到底得られない」と町議会で述べたと報じられています。
防衛省は、むつみ演習場についてもゼロベースで適地を再調査すべきです。
第二は、むつみ演習場周辺の水環境についてです。
防衛省は、別冊49ページで「シミュレーション解析では、演習場内に降った雨は、地下に浸透したのち南東側に流れているとの結果が得られました。」としています。
君波山口大学名誉教授は、「東台北の水の流れは南から北が正解だと思う」と7月27日の「陸上イージス学術シンポ」で話されました。
防衛省は、専門家会議を開催していますが、山口県内の研究者の意見も聴取すべきだと思います。
防衛省は、「湧水などの調査結果を近く公表する」ことを明らかにしました。
むつみ演習場周辺の住民の大きな懸念は、水環境についてです。現時点の資料で、水環境に問題なしとする防衛省の説明に住民の理解は得られていません。
三つ目は、西台にメインビームが本当に当たらないのかという問題です。
防衛省は、別冊20ページで「航空レーザ測量の結果、レーダー波は仰角10°以下で照射可能であることが改めて確認できました。」としています。
同ページの図面では、7.1°以上にすれば、西台にはメインビームは当たらないとしています。
私は、6月県議会の一般質問で増山山口大学名誉教授の「仰角5°のメインビームは、4~6°の範囲で広がりをもつ」との見解を紹介しました。
別冊20ページの図面を見て、10°以下でメインビームを出し、4~6°の広がりがあると、西台に当たることは明らかではないかと感じました。
防衛省は、増山名誉教授の所見も聴取すべきだと思います。
防衛省の説明は、「むつみありき」と言わざるを得ません。
阿武町をはじめ、反対の声は全県に広がっています。
総がかり行動やまぐちは、イージス反対の議会請願署名の取組を提起しています。
秋田と連帯し、今こそ、山口県の運動を高めていきましょう。
防衛省は、再調査結果からもむつみ演習場へイージス・アショアの配備を強行しようとしています。
この問題に関する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。
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