「落語 昭和の名人 極めつき」の第二巻は、六代目 三遊亭圓生さんです。
志ん生の巧さとはまた違う、圓生は、流れるような巧さです。
志ん生より10歳若いが、9歳から落語家を始めた圓生の芸歴は、志ん生と同じ位ですね。
志ん生と圓生の共通点は、戦中、満州に一緒に慰問に行っていたことでしょう。
戦後の数十年は、この二人が落語界をけん引したことは間違いありません。
今回収録されているのは、「木乃伊取り」「三十石」「紀州」
木乃伊取りは吉原が舞台、三十石では、関西が舞台。江戸時代の様子が目の前に現れるようです。
三十石では圓生の見事な舟歌が聴きどころです。
「紀州」は、徳川の8代将軍を選ぶ様子が描かれています。
歴史的出来事は正確に表現しながら、見事な落語に仕上がっています。
マガジンには、「圓生百席」というレコードを制作したプロデューサーだった京須さんが、登場します。
日本の話芸がレコード化された第一号が圓生さんです。
圓生さんはレコーディングで、京須さんにこう言ったとあります。
「わたくしとあなたとは随分齢が違いますが、仕事の上で遠慮をされたんでは困ります。かまわず悪いところは悪いとおしゃってくださいまし。演者と聴き手は立場が違うんですから」
圓生さんは、寄席と違い一人でじっくり聴くレコード用に語り方を変えたといいます。
そして、納得いくまで何度も演じ直したと言います。
これぞプロ中のプロです。「圓生百席」是非聞いてみたいと思います。
志ん生もいいが、圓生もいいですね。惚れ惚れします。
そして落語という話芸の奥深さを痛感する今日この頃です。
次回は、六代目 柳家小さんです。
この方の落語は、テレビで、小学生の頃、聴いた記憶があります。
六代目 三遊亭圓生ファンの皆さん お好きな題目をお教え下さい。
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