議員日誌

保守政治の慣習を破壊

 「親鸞と日本主義」を読んで以来、取り分け注目している政治学者の中島岳志さんが、4月8日付のしんぶん赤旗「日曜版」のインタビューに登場しています。

 公文書改ざん問題について中島さんはこう語っています。

 「公文書改ざんは、政権内部で公然と『歴史の改ざん』をおこなっていた点で重大です。こんな政権は現在だけでなく未来からも信用を失います。将来、過去の政治を研究しようとしても、公式記録が何も信用できないからです。私たちのような歴史研究の立場からいうと言語道断です。」

 中島さんは、安倍政権についてこう語っています。

 「安倍首相を私は『保守』政治家だとは思っていません。安倍政権は、議会を形骸化させ、強引に自分たちの移行を通してきました。過去の習慣、不文律、経験則をまったく守らない。戦後政治家はそれへの矜持があった。いまの安倍さんにはまったくない。先人たちが付き重ねてきたことを次から次に破っていく。ここが大きな問題です。」

 安倍改憲について中島さんはこう語っています。

 「私は改憲の議論はすべきだと考えています。しかしながら、安倍さんの改憲には絶対反対です。まず集団的自衛権の講師容認へ解釈を変え、それを追認するような明文改憲をするというのは立憲主義に反するからです。」「国民の中には9条改定に不安を感じる方が多くいます。それは、9条は単なる憲法の文言を超えた、戦後日本の『叫び声』だからです。

 中島さんは日本共産党ついてこう語っています。

 「共産党の政策は、新自由主義やグローバル資本主義の暴走を批判し、TPP(環太平洋連携協定)に反対し、農家や中小企業を守れという。大企業の内部留保、利益を社会に還元し、内需主導の安定路線をめざしています。この政策は保守と共通します。よく共産党と組むことで左傾化するのではと心配する人がいます。逆です。共産党の政策を取り込むことで、保守と接近することが可能となるのです。」

 中島さんは、最近、「保守と立憲」という本を出版しました。

 中島さんは、インタビューで「『国民』には『死者』も含まれている。私は、死者が集合的に構築してきた常識の体系が憲法だと思っています。その憲法で、権力者が暴走しないように歯止めをかけるのです。」

 中島さんは、この本で保守を再定義し、あらためて立憲主義を論じようとしています。

 「親鸞と日本主義」に続く中島岳志さんの新刊「保守と立憲」を読んでみたいと思います。

 憲法を守る重要性を中島さんのインタビューで痛感しました。

 憲法やアベ政治に対する皆さんのご意見をお聞かせ下さい。

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