自衛隊山口駐屯地創設69周年記念行事の中で、県立大学が自衛隊に協力して「戦車試乗」のVR体験の映像を作成していたと10月27日、山口民報は、次のように報じました。
「ゴオーッ、ドカン・・・轟音を轟かせながらの戦闘訓練を行ったヘリコプターやミサイル搭載車に次々子どもを乗せるー13日、自衛隊山口駐屯地の創設69周年記念行事でこんな光景がくりひろげられました。山口県立大学が一部協力しており、今後、問題化必至です。同駐屯地は昨年度まで続けてきた戦車試乗は中止。ところが今回は、第17普通科連隊と山口県立大学が共催でVRによる戦車、ヘリコプターの試乗体験ブースを開設しました。ブース前には子どもが列をつくっていましたが、『武器に触れることや戦争賛美となることなど自他の生命や人格を尊重する精神を損なうことがあってはならない』という山口県教育委員会の公式見解(1985年1月)に、照らして県立大の姿勢は大問題です。駐屯地グランドには、16式機動戦闘車、81式単距離地対空誘導弾(ミサイル)、155ミリ榴弾砲FH-70などを静止・固定展示。自衛隊員の介添えで子どもが次々に乗り込み、榴弾砲の照準ハンドルを回していました。また『訓練展示』という戦闘訓練では、榴弾砲の大音響やヘリからの隊員降下など異様でした。参列した衆参の自民党国会議員は、こもごも『今こそ自衛隊の強化を』と叫んでいました。」
私は、これらの件で、11月1日、学事文書課にヒアリングを行いました。
この中で、県立大学は、昨年度から自衛隊に協力してVR動画作成を行っていたことが明らかになりました。
私は、VR動画作成に関し、県立大学は自衛隊からいくらの収入を得ているのかについて、後日、文書回答するよう求めました。
更に、県立大学は、2020年から、広報映像などに関し、自衛隊との共同研究を行っていることも明らかになりました。
私は、自衛隊との共同研究に関し、①名称②構成③県立大学への収入はどこからいくら拠出されたのかについて、後日、文書回答するよう求めました。
担当者は、これらについて「県は設置者ではあるが、県立大学は独自に教育活動を行っている。自衛隊と連携したVR作成や共同研究は、大学の判断で行われたものである。」と述べました。
記事にあるように、1985年山口県教育委員会は、「危険防止の立場から武器に触れることや戦争賛美となることなど自他の生命や人格を尊重する精神を損なうことがあってはならない」との見解を示しています。
記事にあるように、県立大学が、自衛隊に協力して、子どもたちの視聴を前提とした戦車乗車体験などのVR動画を作成したことは、前述した県教委の見解に照らして大問題です。県は、県立大学にこの問題で、適切に発言すべきです。この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。
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