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戦時下、朝鮮人が宇部市の人口の2割を占めていた。

 6月5日、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会は、宇部市内でオンライン公演会を開きました。会場とオンライン合わせて約70名が参加しました。講師は、歴史研究家の竹内康人さん。演題は「山口県での朝鮮人強制労働―長生炭鉱を中心に―」でした。

 直接視聴の会場である日本基督教団・宇部緑橋教会でオンライン公演会を視聴する参加者

 竹内さんは「強制動員された朝鮮人は特高警察によって監視され、警察署に協和会がおかれた。協和会の会員数から、山口県の朝鮮人は約12万人、宇部・小野田・船木・伊佐の朝鮮人数は5万人を超えた。」と話します。当時の小野田市の人口の32%、宇部市の21%が朝鮮人でした。
 竹内さんは、「宇部の炭田では常時、1万1000人ほどの朝鮮人労働者が動員されていた。炭田だけでなく、軍事工場・輸送・土木にも動員された。厚東川ダム工事の現場に330人の朝鮮人が動員されたという記録がある。」と語ります。
 竹内さんは、長生炭鉱には、「戦時下、朝鮮人強制動員で1258人の動員が確認されている。1942年2月3日の水没事故で、約180人が事故死し、その内160人余が朝鮮人だった。」と話します。
 竹内さんは、長生炭鉱に動員された朝鮮人名簿1100人分をデータ化し、うち約800人が強制動員者であることが判明、水没事故の死者の内、約60人を特定したことを報告しました。竹内さんは「戦時下、宇部市で2割を占めた朝鮮人の歴史は重要。その象徴として長生炭鉱の水没事故を歴史に刻む活動は益々重要だ。」と語りました。

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