藤本かずのりサポーターズ はじめました

「中国電力が、中間貯蔵施設建設に向け今日から調査開始」との報道について

 22日、NHKは、中電が23日にも上関町でボーリング調査を行う見通しだと次のように報じました。
 「原子力発電所から出る使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設の建設計画をめぐって、中国電力の建設計画をめぐって、中国電力は山口県上関町で、23日にも施設の建設が地質的に可能かどうかを判断するボーリング調査を開始したことが関係者への取材でわかりました。中国電力からの提案を受けて山口県上関町は去年8月、原発から出る使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設の建設に向けた調査を受け入れる考えを示していて、中国電力は文献による調査やボーリング調査に向けた敷地内の木の伐採などの準備を進めてきました。このような中、中国電力は準備が整ったとして、23日にも現地でボーリング調査を開始する方針を地元自治体などに伝えたことが関係者への取材でわかりました。ボーリング調査は、およそ半年にわたって敷地内の11か所で行われる予定で、地質を調べることで施設の建設が可能かどうかを判断することにしています。一方、国の核燃料サイクル政策をめぐって、使用済み核燃料を再処理する施設の完成が大幅に遅れているなど課題が山積し、地元や周辺自治体の住民からは中間貯蔵施設の建設に懸念の声もあがっていて、中国電力や国に丁寧な説明が求められています。」
 22日、中間貯蔵施設を所管する産業労働部の担当課にこの件に関し確認したところ「中国電力から事前に何も聞いていない」との回答が返ってきました。

 本日、午前8時から、上関町田ノ浦「集いの家」町道駐車場付近で、原発いらん!山口ネットワークが呼びかけ人になって、現地で抗議集会が行われる予定です。

 NHKの記事にもあるように、国の核燃料サイクルシステムは、完全に破綻しています。

 このまま、中間貯蔵施設が出来れば、中間とはいえなくなる状況です。

 また、なぜ、県外の核のゴミを鳩子の海にという疑問が県内に広がっています。

 中電は、中間貯蔵施設の建設を中止すべきです。

 私も宇部の空から、抗議の声を上げたいと思います。

 いよいよ、中電が、今日から、中間貯蔵施設の建設にむけたボーリング調査などを開始する見通しです。

 この問題に対する皆さんのご意見をお聞かせください。

藤本かずのり県議会報告 かえる通信No109(2024年5月1日)

市民連合@やまぐち市民シンポジウムで自民党政治資金パーティー知事参加問題を報告する

 昨日、山口市内で、市民連合@やまぐちの総会が行われました。

 その後、録画で、「全国の情勢と市民連合の役割と課題」と題して、上智大学教授の中野晃一さんの講演が行われました。

 その後、「山口県の裏金問題をどうする」と題して市民シンポジウムが行われました。

 市民連合@やまぐち事務局の吉田達彦さんが基調報告を行い、2月県議会で裏金問題を取り上げた私と井原寿加子県議がそれぞれ報告しました。

 市民連合@やまぐち市民シンポジウムで、自民党山口県連の政治資金パーティーに知事が出席していた問題を報告

  (左が私、右が井原寿加子県議)

 私が昨日、報告した内容は以下の通りです。

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 市民連合@やまぐち市民シンポジウムにご参加の皆さん、紹介を受けました日本共産党県議団幹事長の藤本かずのりです。
 自民党政治が末期的状況となるきっかけとなった裏金問題。何としても県議会で取り上げなければならないとの思いで、私は、自民党山口県連の政治資金パーティーに村岡知事が出席していた問題を取り上げました。
 私は、昨年末から年明けに、村岡つぐまさ事務所に、22年と23年に行われた自民党山口県連主催の政治資金パーティーへ知事がどう対応したのか照会しました。村岡事務所から、22年は「主催者から知事あてに案内があり、パーティー券を私費で購入し本人が出席した」23年は「主催者から知事あてに案内があり、パーティー券を私費で購入したが、当日は、所用のため欠席した」と回答がありました。
 知事自らが私費でパーティー券を購入し、出席した、22年の自民党県連の政治資金パーティーに絞り2月県議会で一般質問を行いました。
 自民党県連の22年の政治資金収支報告書によると政治資金パーティーが山口市内のホテルで行われました。収入は、4434万円、支出は279万1753円で利益率93.7%。定員702人に対して対価の支払い者数は定員の4.6倍の3204人でした。
 政治資金規正法では、パーティーについて「対価を徴収して行われる催事」と規定しています。上脇博之神戸学院大学教授は「収入人員を超えた分は政治資金収支報告書に寄付として記載すべきで、政治資金規正法違反の虚偽記載の疑いがある」と指摘しています。
 私は、「私費であっても、法の概念から逸脱しているとの指摘のある政治資金パーティーに知事が出席したことを県民にどう説明するのか」「今後、同様の政治資金パーティーが開催された際に、知事は、パーティー券を購入して出席するのか」質しました。
 村岡知事は、「私個人が、私費により対価を支払って出席したこと自体は問題はないものと考えている」が「今後同様のパーティーが開催された際の出席については、現在、国において、政治資金の在り方をめぐり、様々な議論が行われているので、そうした状況も踏まえながら対応したい」と答えました。今後も出席するとは言えない答弁でした。

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 引き続き、裏金問題をはじめ、県政全般の皆さんのお声を藤本にお寄せください。

第21回本屋大賞受賞作 宮島未奈著「成瀬は天下を取りにいく」を読みました。

 第21回本屋大賞を受賞した宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」を読み、続編の「成瀬は信じた道をいく」を半分読みました。成瀬は天下・・・から、この本は「成天」と呼ばれているようですが、私は、今、成天に嵌っています。
 新潮社が開設した「成瀬は天下を取りにいく」のネット上の特設サイトの中に、作家の柚木麻子さんと、宮島未奈さんとの対談が掲載されています。
 柚木さんの宮島さんの文学に対する評価に「そうそう」と共感しました。
 柚木さんは、「この作品を読んで、私は文学の世界に新しい風が吹いたと思った」と語り、次のようにその気持ちを述べています。
 「これまでの文学では、暗くじめっとしたものほど価値があるように語られ、明るさが軽んじられていたように思うんです。しかもそこでは、女性や子どもが悲劇的に描かれていることが多かった。きっとそれが楽だったんでしょうね。でも、成瀬は違います。何せ彼女は200歳まで生きると公言して、そのために毎日一生懸命、歯磨きをしている』そんな楽しげなキャラクターが、今の日本の文学には必要だったのです。実際、たくさんの人が成瀬を絶賛していますよね。そういう反応が集まるということは、きっとここから、新しい転換が起きていくのだと思います」と述べています。
 成瀬の明るさは、受けを狙ったり、読者に阿るものではなく、堂々と自分を生きる潔さを伴ったものだと私は感じました。そこが、柚木さんの言う「新しい転換」なのだと感じます。
 小説の中で、西武大津店が休館を迎えるシーンがあります。
 その部分の表現について、柚木さんは、「西武が終わってしまうことを、ただ悲しげに書かないところに魅力があります。実際に物語の中では、それがきっかけで旧友に再会したり、色々なことが起きたりする。喪失感に飲み込まれていないんです。」「喪失に対して、拘泥せずに、向き合っているんです。そしてさらにそれを楽しんでしまうのが、彼女の大きな魅力です。」と述べています。
 地方は、衰退の一途ですが、それを楽しむ大らかさが成瀬の魅力だと私も感じます。
 小説の中で、成瀬が坊主になるところがあります。これについても柚木さんは「女性が髪を切った時って、何か悲しい理由があるんじゃないか、ととらえられがちじゃないですか。誰かとの切れない約束とか、何かグッとくるストーリーがそこには用意されて…。でも成瀬はなんと、坊主の状態から髪を伸ばしてみたいというだけの理由で頭を丸めてしまったわけです!髪を伸ばすのを楽しむなんて、本当に意表をつかれたし、とても彼女らしい。成瀬はいつも、目の前の経験を楽しもうとしている。その奥には、女の人が実力をつけていくことへのまっすぐな肯定が基盤にあるようにも思います。」と述べています。
 ジェンダー平等の先の未来を歩く社会的なメッセージも成瀬の姿にはあるように感じます。
 とにもかくにも成瀬から目が離せません。
 続編で、成瀬は、京都大学1年生になりました。成瀬像がバージョンアップして、様々な物語が展開されていきます。
 本屋大賞の受賞を受け、近く、成天第三弾の出版も近いようです。
 今、成瀬から目を離すことができません。作者の宮島さん、第三弾をお待ちしています。
 一人でも多くの皆さんに、宮島未奈著「成瀬は天下を取りにいく」「成瀬は信じた道をいく」を読んでいただきたいと思います。

朝ドラ「虎に翼」のモデルである三渕嘉子さんから学んでいます

 7日付、しんぶん赤旗日刊紙の「潮流」は、三淵嘉子さんについて次のように述べました。
 「桜咲く新歓の季節。東京・駿河台にある明治大学の博物館では、法学部の女性新入生たちが先輩の足跡をたどる展示を熱心に見つめていました▼法学をめざす女性に、いち早く門戸を開いた明大。1929年に女子部を設け、そこで学んだ卒業生から初の女性弁護士が誕生しました。三淵嘉子、中田正子、久米愛さんの3人です。日本が戦争への道を突き進んでいた暗い時代でした▼その中の三淵嘉子さんが、今月から始まった朝ドラ『虎に翼』のモデルです。女性は結婚して家庭に入るのが当たり前だった時代。法律を勉強する女性は白い目で見られていました▼裁判官になりたかった三淵さんは、司法試験の会場に掲示されていた当時の文言が忘れられませんでした。『日本帝国男子に限る』。同じ試験に合格しながら、なぜ女性が除外されるのか。その時に猛然とこみ上げてきた悔しさが男女差別に対する怒りの開眼であったと述懐しています(追想のひと三淵嘉子)▼戦後は初の女性判事、初の女性裁判所長に。家庭裁判所の創設における男女平等に尽くしました。『世のため、人のため、自己の最善を尽くしたい』との初心を貫いて▼今回の朝ドラは、法の下の平等をうたった日本国憲法が公布された場面からスタートしました。しかし、いまだ女性法曹の割合は2割ほどにとどまっています。道なき道を切り開いてきた先駆者から学び、どう生かすか。学生ならずとも、今を生きる者としてとらえたい。」
 私は、久しぶりに、NHKの連続テレビ小説に嵌り、これまで全ての回の「虎に翼」を観ました。
 伊藤さんのコミカルな演技とシリアスな時代背景を掘り下げた場面に満足しながら観ています。
 朝ドラと一緒に、清水聡著「三淵嘉子と家庭裁判所」を読んでいます。
 この本に、三淵嘉子さんの生い立ちが詳しく書かれています。
 三淵さんという名前は、三淵乾太郎氏と再婚したことによります。
 三淵さんが、生まれた時の名前は、武藤嘉子です。
 5人兄弟で、嘉子さんは、第一子の長女。
 1941年に和田芳夫氏と結婚し、和田嘉子になります。
 嘉子さんは、弟の一郎さんと、最初にパートナーの芳夫さんを戦争に起因する理由で亡くします。
 芳夫さんは、戦地の中国で結核を発病させ、帰国できずに上海の病院に入院します。
 芳夫さんは、長崎の陸軍病院に入院しますが、病状が悪化し、嘉子さんに会えないまま、1946年5月(終戦の翌年)に亡くなりました。
 戦後、日本国憲法の公布を受け、1947年3月、嘉子さんは、一人で司法省に出向いて、「裁判官採用願」を提出しました。
 嘉子さんの直訴があったからこそ、戦後に、女性が裁判官になれるようになりました。
 冒頭の「潮流」にあるように、嘉子さんは、晩年は、家庭裁判所所長に就任します。
 家庭裁判所草創期をけん引した一人が嘉子さんでした。
 家庭裁判所の5性格も勉強になります。
 ①従来の地方裁判所から独立した裁判所となる「独立的性格」
 ②真に親しみのある国民の裁判所となる「民主的性格」
 ③家事審判、少年審判とも科学的処理を推進する「科学的性格」
 ④真摯な教育者としての自覚を持たなければならない「教育的性格」
 ⑤各種機関との密接な連携を保つ「社会的性格」

 朝ドラ「虎に翼」のモデルである三渕嘉子さんからしっかり学ぶ半年にしたいと思います。

 皆さん「虎に翼」の感想をお聞かせください。

山口県の海域の利用に関する条例は、工作物の建設(使用)の許可は含まれない

 昨日、中国電力が、住民団体「上関原発を建てさせない祝島島民の会」に上関原発の予定地での海上ボーリング調査を止めないよう求めた訴訟の第7回口頭弁論が行われ、中国新聞は、次のように報じました。
 「山口県上関町に原発建設を計画する中国電力が、住民団体『上関原発を建てさせない祝島島民の会』に予定地の海上ボーリング調査を止めないよう求めた訴訟の第7回口頭弁論が18日、山口地裁岩国支部であった。調査の正当性をめぐり双方の意見が対立。結審は来年以降になる可能性が出てきた。両者とも準備書面を提出した。中電は2014年に島民の会などと和解した内容に基づき、原発建設の準備工事が中断しても埋立区域で同町で建設を検討している使用済み核燃料の中間貯蔵施設の設置許可の申請に調査結果を使うかどうかについては『関連づけることはできない』と答えた。一方、島民の会は調査に必要な県の一般海域の占用許可は、県条例に基づき申請書に利害関係人の同意書が必要だとし、祝島島民が同意しない限り申請は違法で、中電は専用できないとした。知事からの要請を受けて埋め立て工事の先行きが見通せない中、海の埋め立て権を根拠に調査を進めるのは権利の乱用だと指摘した点への中電の反論が不十分だとして改めて回答を求めた。中間貯蔵施設と調査結果の関連についても明確に回答するよう再度要求した。最後に裁判長が今後の流れを両者に確認。中電は主張を出し尽くしたと答えた。島民の会は漁民や漁業権に詳しい専門家への尋問を予定し、次期は年明け以降になると説明して閉廷した。」
 私は、本裁判を傍聴することができました。
 その後行われた報告集会に参加しました。

 上関原発を建てさせない祝島島民の会の弁護団にる第7回口頭弁論の報告集会

 報告集会では、「上関原発を建てさせない祝島島民の会」(以下、島民の会)弁護団が山口地方裁判所岩国支部に提出した「準備書面(6)」に関する報告を行いました。
 島民の会弁護団の準備書面は、一般海域占用の許可申請について論証しています。
 一つは、利害関係人についてです。
 山口県の一般海域の利用に関する条例の施行規則第二条第一項5号は「利害関係人がある場合にあっては、その同意書」を申請書に添付するとあります。
 準備書面は、2014年に中電が島民の会と交わした和解条項において祝島の漁民らを当事者にしており、「和解条項第3講において『船舶を進入させることのありうることも同意されているから、祝島の漁民らは、漁業権者であるか否かに関わらず、明らかに同規則で定める『利害関係人』である。」としています。
 二つは、海域の占用についてです。
 準備書面は「一般海域の『占用』とは、厳密には、『工作物の設置中及び設置後に工作物を存置し続ける(土地や水域を占用し続ける)こと』であり、他方で、一般海域の『使用』とは『工作物建設工事を実施すること』であるから、岡山県や長崎県の各条例と比べると明らかなように、山口県の一般海域の利用に関する条例第3条第1項には『工作物の建設(使用)』の許可は含まれておらず、一般海域の自由使用を妨げるような工作物の建設(使用)についいては得られていないことになる。したがって、山口県が管理する一般海域においては、原告が海上ボーリング調査を実施するとしても、本来、工作物の建設工事を実施することはできないはずである。」
 過去の議会で、祝島の漁民の同意が必要だとの議論はあったが、山口県の条例は工作物の建設(使用)の許可は含まれないとする議論は、行われていないと認識しています。
 この点については、今後の議会で議論していきたいと思います。
 大いに勉強になった一日でした。